2005/11/9

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　　　　　　　　　お芝居めるまが「シアターリーグ」　　
Vol.168 　　　　　　　　　　　　　　　http://www.moon-light.ne.jp/
　　　　　　 発行部数　まぐまぐ：4295　めろんぱん：144　melma：78
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1967年の今日は、武満徹作曲の「ノヴェンバー・ステップス」が
ニューヨークのリンカーン・センターで初演された日です。

「ノヴェンバー・ステップス」は、ニューヨーク・フィルハーモニックが
創立125周年を記念して、武満徹に依頼した作品。
1967/11/9〜11、リンカーン・センターで
小沢征爾の指揮のもと、尺八・琵琶を独奏楽器に加え
ニューヨーク・フィルによって上演されました。

このように世界的な音楽家・武満徹ですが、
映画や演劇、ドラマの音楽でも有名ですね。
映画代表作には、黒澤明監督「乱 」、勅使河原宏監督「砂の女 」、
篠田正浩監督「写楽」、熊井啓監督「天平の甍」、
TVドラマでは「源義経」「夢千代日記」などがあります。


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　　　　　　　　　　 　　 演劇ニュース＆コラム
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■松田優作映画祭
11/6が十七回忌でした

■本田美奈子.が他界
11/6　4：38に。松田優作と同じ日が命日となってしまいました。

■本田美奈子.
発病してからの情報をまとめてみました

■劇団四季が三島由紀夫「鹿鳴館」を上演
四季が三島作品を上演するのは初

■2005年秋の叙勲
草笛光子が旭日小綬章を受賞

■2005年秋・紫綬褒章受章者
鳳蘭、渡哲也、浅見真州などが紫綬褒章を受賞

■本の「なか見！検索」
amazonで立ち読みしてから購入が可能に

■演劇チケット情報
11/3〜9発売分


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　　　　　　　　　　 　今週の舞台・演劇用語
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「暗転幕」（あんてんまく）

先週このコーナーで「緞帳」をご紹介しましたが、
舞台の上で、上がっている緞帳を見上げると、そのすぐ後ろ（舞台側）に
緞帳とほぼ同じ大きさの黒い幕が吊られています。
（劇場によって異なります）
この黒い大きな幕を「暗天幕」と呼びます。

「暗転」とは、暗い中での転換（舞台装置の移動や俳優の移動）のことで
主に照明を落とした（暗くした）状態での作業ですが、
大きな転換作業ですと、ある程度の明かりが必要となります。
そこで用いられるのがこの「暗天幕」なのです。

客席からは真っ暗に見えて、舞台上の明かりを付けて転換したり、
また、暗天幕の前で芝居を続行させておいて、その間に転換作業をしたり。

順を追って基本的な使い方を見てみると・・・
1.まず、舞台全体が暗くなります
2.暗転幕を降ろします（暗いのでお客様には解りません）
3.舞台上だけ明かりを付けます（もちろんお客様には解りません）
4.転換作業をします
5.舞台上の明かりを消します（やっぱり真っ暗で解りません）
6.暗転幕を上げます
7.次の場面に移ります

ということで、お客様に気が付かれることのない幕なのです。
現在は消防法で誘導灯などが明るい劇場もありますが、
それを隠すのも裏方の仕事です。
お客様の目を誤魔化し、芸術を完成させるための「技」ですね。

さて次回はこの暗天幕を利用したりしなかったりの、
「暗転・明転」という用語をお届けしようかなぁと思っております。

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あとがき

本田美奈子.の訃報は本当にショックでした。
彼女のように「歌」を愛し、一途に真摯に努力してきた方が
あんなに若くして亡くなってしまうのは、とてもやるせない気がします。

本田美奈子.は、アイドルからロック歌手、そしてミュージカル女優へと
挑戦を続けてきた印象がありますが、
初のミュージカルとなった「ミス・サイゴン」のときは
素晴らしい舞台ではありましたが、
彼女に関しては、感情や思い入れが空回りしている感も否めず
彼女演じるキムではなく、彼女自身のパワーや勢いに魅せられる印象でした。

しかし、私が観た本田美奈子.最後の舞台
昨年の「レ・ミゼラブル in コンサート」では、彼女演じるエポニーヌとして
山口祐一郎を凌ぐ程の歌と感動を与えてもらいました。
本当にここ数年、歌唱力・表現力の向上は信じられないほどで、
インタビューで市村正親も述べていましたが
あと数年ミュージカルで活躍していれば、
日本を代表する女優となっていったのは間違いなかったと思います。
そういう意味でも、本当に残念でなりません。

今年のレ・ミゼラブルでは、ファンテーヌ役にキャスティングされており
とても楽しみにしていたのですが・・・
今後レミゼを観るたびに、本田美奈子.の不在を嘆いてしまいそうで
ミュージカル界にとっても、貴重な人を失ってしまった気がします。

本田美奈子.の歌は、私たちの心の中だけでなく
CDなどで形としても残っているのは喜ばしいことなのかもしれません。
私にできるのは、彼女の歌を聴き継ぎ、語り継いでいく事くらいでしょうか。
死を悼み、思うままに書きましたが、
今はただ、心からご冥福を祈るばかりです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　kantaro
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