2005/3/23
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お芝居めるまが「シアターリーグ」
Vol.135
http://www.moon-light.ne.jp/
発行部数 まぐまぐ:5116 めろんぱん:150 melma:67
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1976年の今日、
当時世間を賑わせていたロッキード事件に憤り、
同事件の脱税容疑で起訴されていた児玉誉士夫の自宅に
俳優・前野光保がセスナ飛行機で突入。
児玉家の一部を炎上させる事件が起こりました。
元首相の田中角栄が有罪判決を受けたことや
国会証人喚問での「記憶にございません」などで有名なロッキード事件。
前野光保は、児玉殺害を狙った自爆テロを起こしましたが、
屋敷の一部を焼き、女中が一人負傷したのみで
児玉誉士夫は避難していて無事でした。
テロ実行の際、前野は
旧陸軍航空隊の飛行服に、日の丸鉢巻、日の丸腕章という特攻隊スタイルで、
最後の無線発信は「テンノウヘイカバンザイ」だったと言われています。
そのスタイルや、三島由紀夫崇拝者だったという証言もあり、
背後関係も注目されましたが、警視庁は単独犯行と断定しています。
前野光保は当時29歳。
日活ロマンポルノに出演していた映画俳優だったため
一部マスコミでは「たかがポルノ俳優ごときが」
という論調の批判も出ていたそうです。
一方の児玉誉士夫は、裁判の途中、被告のまま1984年に死去。
控訴棄却という結末を迎えています。
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「
シナリオリーグ
」に掲載されているシナリオから毎週PickUp!
■「
アイデン&ティティ
」(
宮藤官九郎
)
みうらじゅんの自伝的原作を元に、
主役のバンドメンバーに峯田和伸・中村獅童、
脚本に宮藤官九郎を迎えた、田口トモロヲ初監督作品。
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今週の
舞台・演劇用語
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「定式幕」(じょうしきまく)
歌舞伎やその劇場でお馴染みの三色の幕。
永谷園のお茶漬け袋が模しているので有名ですね。
これは、歌舞伎特有の三色の縦縞の引き幕のことで、
三色は「黒色」「柿色」「萌葱色」が「定式」となっています。
この三色の由来は、
中国の五方五色(赤白黄青黒)という観念に基づき、
そのうちの三色を用いた「神宿る」的な意味あいと言われています。
が、江戸時代には江戸三座で三色や色の並びが異なったそうですし、
厳密な決まり事ではなかったようです。
あくまで「常識」ではなく「定式」だったわけですね。
さて、その江戸時代
歌舞伎の興行にはお上(幕府)の許可が必要でした。
そしてその「許可」が降りた公演にだけ許されていたのが「定式幕」で、
「認可済み」という意味あいも持っていたようです。
また、現在では「黒・柿・萌葱」の三色が一般的ですが、
劇場によって並び順が違っています。
国立劇場は「萌葱・柿・黒」の順。
歌舞伎座は「黒・柿・萌葱」の順。
劇場に行かれた際に確認してみるのも面白いかもしれませんね。
ちなみに、この「定式幕」がない興行
(つまりお上の許可がない興行)にて用いられる幕を「緞帳」と呼び、
その芝居を「緞帳芝居」、出演者を「緞帳役者」という言い方で、
格下的に呼んでいた時代もあります。
現在、そのような差別はありませんが、
お芝居は、定式幕でも緞帳でも、幕が閉じたら「お芝居(おしまい)」
今週はつまらない駄洒落で終わります・・・
次週は「面・奥」という舞台用語をお伝えする予定です。
舞台俳優を目指す方、必読です!
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あとがき
livedoorとフジ産経グループとの戦いは長引きそうな雰囲気ですね。
ホリエモンは、産経新聞まで手に入れた暁には、
記事を書くのは一般のライターで、ネットでアクセスを集めた記事を掲載する
というようなことを言っていますね。
既にlivedoorでは、一般から集めた記者を
「パブリックジャーナリスト」と称し、
livedoorニュース内「ライブドア・PJニュース」に、記事を掲載しています。
しかし中には、記事のテーマや内容以前に、文章の構成力、
いや日本語さえ怪しい人も・・・
このことは、いろいろな方のblogなど、ネット上で話題になっており
同じように感じる人も多いんだなぁ、と私は思ったのですが
しかし、こうして話題になればなるほど、
どんなトンデモ記事なんだろう?と、アクセスする人は増えるわけです。
そしてアクセスが増えれば人気の記事だと認識され、
先の件であれば紙媒体にも掲載され・・・
どんどんその記事は広まり、
記事を書いたPJは、人気のライターということになっていきます。
これはちょっと恐ろしいことですよね。
blogを始めとしたネットで
ニッチ、つまり少数の人が興味を持つ情報は事足りるもので、
既存のマスメディアは、言葉通りマス=大衆、最大公約数向けの
情報を発信していけばいい、という事はホリエモンも発言しています。
が、マス・メディアであろうlivedoorニュースが
個人のジャーナリストを募ってニッチな情報を発信しているのは
どうなのでしょうか。
しかも、レベルの低さで話題を集めているようでは、
livedoorに任せて大丈夫か?という声が出るのもやむを得ないですよね。
これでは、ホリエモンが言うように「新聞が殺される」前に、
livedoorニュースが殺されてしまうような気がします。
それから・・・
演劇、特に能や文楽などの古典芸能などは非常にニッチなジャンルですよね。
メディア各社がこれらの情報を扱わず、また協賛してくれていなかったら
現在これらは滅亡していたかもしれません。
livedoorお得意の経済などでは、メディア=マスでいいと思いますが
文化やスポーツなどに関して、メディア=マスというのは
歴史や伝統を失う可能性も孕んでいるのではないでしょうか。
kantaro
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