2005/1/26
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お芝居めるまが「シアターリーグ」
Vol.127
http://www.moon-light.ne.jp/
発行部数 まぐまぐ:5171 めろんぱん:143 melma:68
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今日は帝銀事件が起こった日。
1948年の今日、東京・豊島の帝国銀行椎名町支店で帝銀事件が起こりました。
この事件は、帝国銀行に厚生省の技官を名乗る男が現れ、
「近くで集団赤痢が発生した」と行員に告げ、
予防薬と偽って青酸化合物を行員に飲ませ、行員12名が死亡、
犯人は16万円と小切手1枚を盗んで逃げたものです。
この事件の犯人として、同年8月に画家の平沢貞通が逮捕。
平沢側は一貫して無罪を主張していましたが、1955年裁判で死刑が確定。
しかし審理に不審な点が多く、冤罪であると何度も再審請求が出されましたが
すべて棄却されています。
しかし結局平沢貞通は最後まで刑が執行されないまま獄中で病死。
1987年のことでした。
この事件は、未だ名誉回復が為されていない冤罪の代表的な例と言われ、
現在でも支援者が再審請求を重ねています。
事件の詳細などはネット上にもたくさん資料や関連サイトがありますので
興味をお持ちの方は調べてみてくださいね。
また、この事件を題材にした芝居や小説も数多く作られています。
事実に基づいた作られた映画では「
帝銀事件 死刑囚
」。
1964年に監督・脚本:熊井啓、出演:信欣三、高野由美で撮られています。
事件を元に創作された物では
横溝正史の金田一耕助もの「
悪魔が来たりて笛を吹く
」も有名で
監督:斎藤光正、出演:西田敏行、夏木勲でこちらも映画化されています。
小説では、松本清張の「
小説帝銀事件
」
金井貴一の「
毒殺―小説・帝銀事件
」などがあります。
創作以外でも、論陣を張って平沢の冤罪を晴らそうとした作家も多く、
松本清張は「
日本の黒い霧 (下)
」で多くの資料を簡潔にまとめ推理していますし、
森川哲郎は「平沢貞通氏を救う会」を提唱し発足させています。
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演劇ニュース
&コラム
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第8回鶴屋南北戯曲賞
坂手洋二が受賞
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作品プロフィール・商品情報
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シナリオ
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「
シナリオリーグ
」に掲載されているシナリオから毎週PickUp!
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「近江屋
」(嶋川久誉)
時は幕末。
土佐脱藩浪士坂本と中岡が近江屋に潜伏していると
仲居のお雪が相部屋を頼んできた。
相部屋の相手は坂本と中岡の命を狙う新撰組の土方と沖田。
坂本は自分が坂本竜馬とわからぬ様に、嘘をつくが・・・
嘘と嘘とが絡み合う時代物シチュエーションコメディ。
坂本は最後まで嘘を突き通すことができるのか?
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今週の
舞台・演劇用語
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「顔寄せ・顔合わせ」(かおよせ・かおあわせ)
「顔合わせ」と言うと、結婚に際しての「両家顔合わせ」がありますね。
お芝居の世界でもほぼ同じ意味で使われますが、
「顔合わせ」という言葉は
普段共演しない俳優や監督同士が共演することを指します。
「俳優○○と××の初顔合わせ!」というような宣伝を見かけますし、
相撲の取り組みでも、初対決の場合に「初顔合わせ」と言いますよね。
では、結婚の時の両家顔合わせのように、初めて顔を合わせる事、
一つの作品を作るにあたり
出演者・スタッフが初めて集まることを指す場合は?と言うと
それは「顔寄せ」と言います。
この「顔寄せ」
元々は、歌舞伎の世界で
初稽古の前に、興行主・スタッフ・役者など上演の関係者全員が集い
狂言名題を読み上げる儀式が行われることから来ています。
顔寄せでは、最後に一本締めで手締めが行われるのですが、
この辺りも広く演劇界に広まっているようですね。
また近年は、演劇における「顔寄せ」の方法も様々で、
ただ自己紹介と親睦会だけの場合もありますし、
いきなり稽古がスタートする場合もあります。
時には、この日まで配役を発表せずに、
「顔寄せ」当日が配役発表の日、なんてことも・・・
出演者はドキドキしながらこの日を迎えるわけです。
いずれにせよ、演出家やプロデューサーの意向(作戦)で、
出演者やスタッフに緊張感を与えるための方法ですね。
次回は「打ち上げ」について、
またまた独断と偏見でお伝えしようかなっと思っております。<(_ _)>
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あとがき
NHKの番組改変疑惑が波紋を呼んでいますね。
単純に考えて、朝日は圧力・捏造があったというのであれば
その証拠を提示しなければならないのでは?とあたしは思うのですが。
現在の言った言わないの展開は、水掛け論にして
国民が忘れ去るのを待っているのでは?と穿ってしまいます。
この件については、あたしも思うところはたくさんありますけれど
恐ろしく長くなるので割愛しますが、
ただひとつ、テレビ等の放送には倫理の約束あるのに
新聞にはそれがないに等しい、というのは大きな問題のような気がします。
例えば、東スポは「宇宙人捕獲!」と堂々と1面トップで報道しますし、
ゲンダイは根も葉もない芸能人の噂を掲載しています。
それに対して「嘘じゃないか!」と怒ったりする人はあまりいませんよね。
しかし、日経などが誤報した場合、訂正・謝罪の告知は必須です。
聖教や赤旗は、その新聞ならではの主義・主張がありますし、
それは誰もが知っていることだと思います。
しかし、東スポも赤旗も日経も朝日も、すべて同じ「新聞」です。
公平な視点で真実のみを伝えようと考えている新聞もあると思いますし、
笑わせるのが目当て、プロパガンダが目的など、
そうとは言えない物もあると思います。
そしてそれらがすべて「新聞」と一緒くたにされているのは
ちょっと危険なような気がするのです。
ネット上の個人が発する情報などは、
玉石混淆、嘘も真も入り交じったものだと認識している人が多いと思います。
けれど各種調査を見ても、新聞はまだまだ権威がある媒体ですよね。
本当は、公平に事実を伝える媒体以外は「新聞」と名乗らせず
「機関誌」とか「雑誌」に分類すればいいのでは、とあたしは思いますが
そうすると日本には「新聞」と呼べる物がいくつあるか?という疑問も・・・
まぁ実際そんなことは叶わないですし、
私達自身が、記事の裏の意図を感じつつ読む能力を養わなければならない
ということなのでしょうね。
kantaro
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