マリー・アントワネット | 涼風真世 |
マルグリット・アルノー | 新妻聖子 |
アニエス・デュシャン | 土居裕子 |
アクセル・フェルセン | 井上芳雄 |
ルイ16世 | 石川禅 |
ボーマルシェ | 山路和弘 |
オルレアン公 | 嶋政宏 |
カリオストロ | 山口祐一郎 |
脚本・歌詞 | ミヒャエル・クンツェ |
音楽 | シルヴェスター・リーヴァイ |
演出 | 栗山 民也 |
〜感想〜
いよいよ『マリー・アントワネット』の初日です。
帝国劇場の正面玄関には「本日初日」の看板がっ!!
そして、オリジナルグッズも販売してました。
M.A.ロゴ入りマウスパッド、Tシャツ、カリオストロの水晶柄のクリアファイルなどなど。
クリアファイルはカリオストロが水晶を持っている手のアップ(というより水晶のアップで手も写っているという感じ)。
開演前、見たことがある人達が続々と。
ミヒャエル・クンツェさん、シルヴェスター・リーヴァイさん、栗山さんはもちろんのこと、
アナウンサーやTVで見たことがある人達が・・・。
本当に初日なんだな〜と実感しました。
そして、いよいよ開演です!!
かなり内容に触れています!!読む方はご注意を!!
客席の照明が落とされ、曲が流れ始め、紗幕があがりました。
そして、見えていた赤い幕があがるのかと思っていたら
真ん中が斜めにぱっかりと切れて左右へ開きました。
それを見ただけで、「お〜〜〜」とちょっと感動^^;
勝手に予想していただけなのですが、予想と違う嬉しい裏切りでした♪
そして、誰かのシルエットが舞台上に!!
それは、カリオストロ伯爵でした♪ (もう、形が祐一郎さんでした(^〇^))
動きもすごく洗練されていて綺麗でした(^〇^)
そして、ボーマルシェが登場し、ブログで紹介されていた言葉を歌い、カリオストロを紹介という感じでした。
それから、マルグリットの境遇が紹介され、
思いがけないマルグリットとマリー・アントワネットの出会いがあり、
一幕は、首飾り事件まででした。
二幕は、マリー・アントワネットが処刑されるまで描かれていました。
やっぱり、処刑まで描かれるのか〜という感じでした。
第一印象としては、重いです!
タイトルで重いとは思っていましたが、ここまで重いとは思いませんでした(>_<)
マリー・アントワネットとフランス革命なのだから、重いのは当たり前なのですが・・・。
この重さだから、栗山さんだったのだな〜と思いました。
他のウィーンミュージカルを手懸けた演出家では、ここまで重くならず、
もっと軽くなっていただろうな〜。
(以前、栗山さん演出の舞台を観たことがあるのですがそれも重かったです^^;)
他の印象としては、複雑です!
一度、観ただけではわからない気がします。
考えさせられることもふんだんにあり・・・。
ちょっとずつ、考えられたらな〜と思っています^^;
マルグリット・アルノー(新妻聖子)
激しいマルグリットでした。
革命のリーダーにはふさわしい激しさだな〜と思いました。
でも、この激しさが私にはちょっと辛かったです。
マリー・アントワネットが民衆を同じ人間だと思っていないように
マルグリットもアントワネットのことを人間だと思っていないのだな〜と。
始めのほうは、男勝りな感じなのですが
その男勝りが、すごく強がっているような感じで
今にも崩れてしまいそうな弱さを必死に隠しているような感じがして、なんだか痛々しかったです。
アニエス・デュシャン(土居裕子)
初めて土居さんを観ました!!
土居さんが歌うだけで、なんだか泣けてしまいました。
本当に歌い方も賛美歌のようで、
みんなが狂気の世界にいる中でアニエスだけが最後まで正常というか、
アニエスを見るとホッとしました(^〇^)
アクセル・フェルセン(井上芳雄)
最初のデュエットを聴いたときに少しホッとしました。
製作発表で聴いていたものとは違い、一番低い音も出ていていい感じでした。
最近、大丈夫かな〜、声域が狭くなったのかな〜とちょっと心配していたので、少し安心しました(^〇^)
涼風さんが年齢の幅を出しているのに対して、
井上君は年齢が変わらず・・・。
ちょっと声を低くしていたりしましたが
演技の面でも年齢の幅を出して欲しいな〜と思いました。
ルイ16世(石川禅)
あまり国のことは頭になく、マリー・アントワネットの尻にひかれていて
国が危ない時でも息子のことの方を考えている国王という感じなので
いつもぼんやりとしているような感じで、性格のほのぼのさや不甲斐なさが出ていて、いい感じでした。
ソロの曲もよかったです(^〇^)
ボーマルシェ(山路和弘)
山路さんを観るのは初めてだと思ったら、以前、観たことがありました。
その時はストレートプレイだったので、ミュージカルとしては初めてです。
歌もいい感じだし、演技もいい感じでした。
敢えて、難点を言うとするなら・・・
狂言回しに必要だと思う、周り(客席)を引っ張りこむというか引き寄せるやり方が
まだ慣れていないのかな〜という感じでした。
説明が難しいけれど、エンターテイナーということかな〜?
でも、ボーマルシェでの冷たさ、ふざけ方など、いい感じでした(^〇^)
オルレアン公(高嶋政宏)
あの独特なジャベールを作った高嶋が演じているオルレアン公だな〜と思いました。
ちょっと癖の強い、公爵には見えないオルレアン公。
でも、上にのし上がろうとするのは公爵ならではで、やり方も公爵らしい感じ。
今回の高嶋は、存在感はあるけれど、あまり目立たない気がしました。
カリオストロ(山口祐一郎)
重要なところ、何かが動き出す時には必ず現れる神出鬼没のカリオストロでした。
所々、カリオストロが人物を動かしていて・・・。
いつもながら、また歌が難しいです!!
メロディがあまりないような歌もあり、よく歌えるな〜という感じ。
ステッキを持っているので、手の動きも綺麗ですが
今回は、眼での演技も激しかったです(^〇^)
全体の感想は・・・
革命が激しいです!!
狂っているような感じですごく激しすぎて、その民衆の狂気が毒となって、
客席で観ていても身体にその毒が突き刺さるような感じで、すごく疲れてしまう
そんな感じでした。
そして、初日だからかまとまっていないような気が・・・。
特に一幕は、それぞれのキャストのショーを観ているような気がしてしまい、
これが演出の問題ではなく、慣れの問題ならいいな〜と思います。
手を差し出したとしても、自分からは決して手を取らない、
気位の高いマリー・アントワネットが印象的でした。
そして、唯一のキスシーンでは・・・
子供たちの前でフェルセンとキスしていたので・・・
それはいくらなんでもないでしょう!と思ってしまいました。
いくら自由奔放なアントワネットだとしても子供たちの前でフェルセンとキスはしないと思いたいな〜。
なので、私の中ではちょっと違和感。
オルレアン公の女装姿もおもしろかったです(^〇^)
なんか、背が高く大きい人がいるな〜と思ったら、オルレアン公で・・・
でも、舞台のみんなが当たり前のように受け止めていたので
笑っていいのかどうか、ちょっとわからなかったです^^;
一幕の首飾り事件の時かな〜
ちょっとアップテンポな曲が流れた時に
カリオストロが客席に下りてきて、ちょっとジャンプをしながら頭の上で手拍子をっ!!
かなりびっくりです♪
『ダンス オブ ヴァンパイア』のカーテンコールで舞台の中央にいた人と同一人物とは思えないほどでした(^〇^)
エンディングもちょっとまとまっていない感じが・・・。
「それで終わりなの?」と思ってしまう感じ。
今回、狂言回しの役割を担っているのが、ボーマルシェとカリオストロの二人。
カリオストロが内容・歴史を動かしている役で
ボーマルシェが言葉で説明する役なのかな〜。
そうすると、カリオストロがどうして、
こういう風に歴史を動かしたのかが描かれていないような、説明されていないような気がして
マリー・アントワネットが処刑された後、全てが終わったのだから
説明が欲しかったな〜と。
(でも、歌詞などで言っているのかもしれません。)
涙、涙の3時間でした。
このミュージカルは観ているほうも大変ですが
演じている人達は、もっと大変だろうな〜とつくづく思いました。
精神的に、すごくくるものがあるのではないかな〜と。
本当に体力面というよりも精神面を心配してしまいます。
このフランス革命の時代をみんなが激しく一生懸命に生きているさまを観て
考えさせられることがたくさんあるような気がします。
革命は必要だったのだと思うけれど
こんな血で血を洗うような革命は正しかったのかな〜などなど。
〜おまけの幕間〜
クンチェさん&リーヴァイさんが入ってきた時に客席に手を振ってくれて
客席も大喜びで手を振っていました♪
そして、いつのまにか客席から拍手がっ!!
自然とお二人に対する拍手が出てきて、幸せな時間でした(^〇^)
〜カーテンコール〜
二幕が終わった後、一度暗転となり、再びライトアップされてもキャストの位置はそのまま。
そして、キャストのご挨拶(一人一人のお辞儀)が始まり・・・
よくミュージカルでは曲がBGMとして流れるのですが
今回は流れず・・・、この辺りは栗山さんだからかな〜と思いました。
山路さんが司会をし、涼風さんのご挨拶が。
最初に涙ぐんでしまい、それを吹っ切るように自分の頭をコツンとしていたのが可愛らしかったです(^〇^)
その後に客席からリーヴァイさん、クンチェさん&栗山さんが登場し
一同、お辞儀をしてくれました。
そして、何回かのカーテンコールで
涼風さんがドレスにお色直しをしてくれ、
祐一郎さんが舞台上に落ちていた紙吹雪をマントでいそいそと払い、笑いを誘っていました。
舞台の袖に下がる時、ドレス姿の涼風さんに井上くんが手を差し出し仲良く上手側に退場♪
それを間近に見た石川さんが「そうなの?」という感じで羨ましそうにしながらも一緒に退場。
それを舞台の下手側から見ていた祐一郎さんが人差し指をくわえ、
「僕は〜?」という感じで、じーっと見ていると、そばにいたリーヴァイさんに慰められていました♪
客席へのアナウンスが続くなか、エンドレスのように続いたカーテンコールが印象的でした(^〇^)
プログラムも読まず、雑誌のインタビュー記事も読まず
できるだけ、まっさらな状態で観劇した感想です♪
これから、いろいろと読んでいこうと思っていますので
感想も変わってくると思います。
これから、もっと素晴らしくなることを願って・・・♪