Cinderella Story 2003.08.29(金) 青山劇場
〜Cast〜
シンデレラ |
大塚ちひろ |
王子チャールズ |
井上芳雄 |
継母ベラドンナ |
池田成志 |
宮廷大臣ピエール |
橋本さとし |
王様 |
川崎麻世 |
王妃ガードルート |
寿ひずる |
一番目の姉オードリー |
宮地雅子 |
二番目の姉ジェシカ |
森若香織 |
チュウ太郎 |
佐藤正宏 |
チュウ1 |
東山義久 |
チュウ2 |
前田 健 |
チュウ3 |
藤森 徹 |
シンデレラの父シャルル
魔法使い
チュウ之丞 |
デーモン小暮閣下 |
|
脚本 |
鴻上尚史 |
演出 |
山田和也 |
〜感想〜
今回、何故観に行ったかというと
デーモン小暮がミュージカルに出演すると聞いたのと
(以前から、いい声をしているのでミュージカルに出ればいいのに〜と話していたので)
鴻上さんがミュージカルの脚本を書くということを聞いたので行ってみました。
(鴻上さんは今度はミュージカルの脚本・演出をするそうです。)
プログラムが2,000円でちょっと高いかな〜と思っていたのですが
(祐一郎さん関連ではないと高く感じてしまうのか^^;)
中を見てみると、結構凝っていました。
少し、ストーリー仕立てになっていたり、すごろくなどがついていたり、
遊び心いっぱいという感じ。(作った側にしてみれば、夢がいっぱいというところかな)
この日は、千穐楽の二日前ということもあり
アドリブがいっぱい!!
全体的にコメディ・ミュージカルという感じ。
客電が落ちる前から、もう舞台が始まっていて
宮廷の家来達がチャールズ王子を探しているところから始まって、
家来達が王子を知らないか、観客に聞いてまわったりして
最初から、舞台と観客が一緒という雰囲気。
そして、客電が徐々に落ちていき、舞台の始まり〜〜〜
シンデレラ:大塚ちひろ
本格的な舞台は初めてだそうです。
このシンデレラは、普段の生活が辛そうに見えなかったです。
苛められたりして、それに耐えているということがあまりわからなかった・・・
それを表に出さずに明るくしているのかな〜とも思いましたが、ちょっと厳しいです。
でも、コメディタッチの中、唯一コメディでないのがシンデレラと王子だけなので
その絡みで、コメディの人たちとテンポがずれているところ(ずらしているところ)が楽しかったです。
王子チャールズ:井上芳雄
王子様役が似合いますね。
しかし、まだ王子様の中の王子様までとはいかないですが・・・
エリザから何回か観ていますが、どんどん厳しくなっているような気がします・・・
王妃ガードルート:寿ひずる
私は寿ひずるの舞台は二つ観ていますが、(パウロと風と共に去りぬ)
その役は両方とも声が低めの姉さんのような役だったので
今回のこの役は、すごく声が高く可愛らしい王妃様でちょっとびっくり。
いい感じでした。
王様:川崎麻世
歌はともかく、私は川崎麻世の仕草は綺麗だと思う。
なので、ジャベールの時も所々仕草の綺麗さでツボにはまり好きだった。
ジャベールが『Stars』の時に片膝をついて祈るシーンのコートの払い方など。
かなり細かいツボだけれど^^;
継母ベラドンナ:池田成志
初めて観ました。
よかったです(^〇^) 意地悪さが絶妙で。お芝居も面白くて、ちゃんと女性になっていて、なかなかよかったです。
娘がキンキン声で苛めるので(いい意味で)、やっぱりお母さんはドスのきいた声でないと〜〜〜と思いました。
宮廷大臣ピエール:橋本さとし
初めて観ました。
またまたよかったです。いい味を出しています。
テンポのよさが絶妙でした。
また、観てみたいな〜という感じ♪
チュウ太郎:佐藤正宏
舞台よりもTVでよく観ている人でしたが
よかったです(^〇^)
チュウ太郎がこの人でよかったと思えるほどでした。
デーモン小暮閣下
初めてのミュージカルだと思っていたのですが、聞くところによると三回目だということです。
歌はやっぱりいいですね。
でも、早口の台詞なので台詞になるとちょっと気になってしまいます。
後、アドリブも私には合わないな〜という感じ。(あくまで、私に、なのでそれはいいのですが・・・)
芝居の面でもちょっと気になってしまうところはありますが、
今回のミュージカルではデーモンの持ち味を出せていたのではないかな〜と思います。
もう、デーモンが主役でしょう♪という感じ。
私個人の意見としては、デーモンとしてではなく別の人間として(メイクを落として)ミュージカルをすれば
幅が広がるのではないかな〜と思っているのですが・・・
そんなことは本人は考えていないだろうな〜という感じ。
山田和也演出
山田和也演出で思うことは・・・
風と共に去りぬでも思ったのですが
男女の恋の語らいのシーンで(風共ではレッドとスカーレット、今回はシンデレラと王子)
どうして形にはめようとするのでしょう。そこが嫌いです。
(例えば、二人が舞台にいて、上手・下手にそれぞれ歩いていき、振り返って、また中央に引き寄せられる
そして、抱きあい、また違う角度で抱きあう、というもの )
もう、1カット、1カット、カメラで撮っているようで
それまでは自然に流れていたものが、そこでプツプツと途切れてしまうのです。
どうして、他のところは自然なのに、そこだけが自然ではないのでしょう。
かなり不思議です。そして、やめて欲しいな〜と思います。
観ていても途切れてしまうので、寂しくなってしまいます。
鴻上尚史脚本
今回のミュージカルは『シンデレラ』の謎に迫るというもの。
どこまで、謎を解明できるかという課題でしたが・・・
シンデレラは何故召使として苛められていたのか?お父さんは何故助けられなかったのか?
ディズニー版では亡くなっているお父さんは、『シンデレラストーリー』では単身赴任をしていて
シンデレラが苛められていると知っても助けられなかったのですね〜
そして、再婚した時もお父さんは継母(奥さん)の本性に気付くことができなかった為に
意地悪な奥さんと結婚してしまい、シンデレラは苛められてしまった・・・ということです。
魔法が消えてしまったのに、何故ガラスの靴は消えなかったのか? シンデレラはダンスができたのか?
ディズニー版ではネズミ達がシンデレラに綺麗なドレスを作ってあげますが
『シンデレラストーリー』のネズミ達は作れません。作れても(シンデレラ曰く)ぞうきん。
そこへ魔法使いが登場して、シンデレラに魔法でドレスとカボチャの馬車を与え、ネズミを人(召使)に変えてくれます。
この魔法使いはシンデレラのお母さんを知っていて、ほのかに恋心を抱いていたのでシンデレラに優しくしてくれたのです。
そして、シンデレラはダンスが踊れない為にネズミ達はダンスが踊れるようにしてくれと魔法使いに頼みますが、
魔法使いは魔法のメモリを使い切ってしまったために他の魔法が使えません。
だから、ダンスが踊れるガラスの靴をシンデレラに貸してくれます。(かなり高価なものらしい・・・)
ダンスが踊れるガラスの靴は魔法を使った靴ではないので、魔法が消えてしまっても残っていたのです・・・ということ。
何故、魔法は夜の12時で消えてしまうのか?
この魔法使いの魔法は一日で消えてしまうということ、一日しか持たないということでした。
ネズミ達は、それなら魔法が消えてから、また魔法をかけてくれればいいじゃないかと言いますが
魔法使いの魔法は一日使ったら、一日休んで、というように一日おきに使えるようになるということなので
そういうことは出来ないのです・・・ということ。
ダンスが踊れる魔法の靴は、ダンスが止まらなくなってしまうところを観ると
ちょっと赤い靴を思い出してしまいました。
そして、魔法の量がメモリで決められているとは・・・!!
私としてはMP(マジックポイント)の方がわかりやすいけれど・・・
それはRPGをしていないとわからないし、
メモリはPCを持っていれば、持っていなくても名前だけは聞き覚えのあるものだし
難しいけれど、PCは今や一家に一台になっているので、メモリの方がわかりやすいのかなと思いました。
でも、私はMPの方がいいな〜
一幕を観終わって、本当にミュージカルなのかな?と思ったりしたけれど
二幕には慣れました^^;
最後のシーンで
そして、王妃様が自分の昔の過去を告白した後で
身分の差があるから、王子とは結婚させられないと言い、
その後で、シンデレラが貴族(?)の娘だということがわかります。
その時に、王妃がシンデレラに『よかったわね。好きな人と結婚できるわ(確かこういう感じ・・・)』
と言うのですが、 そこで笑いが起こるのですよね。
まあ、王妃様の言っていることが変わるのでそのことでだと思うのですが
私としては、そこは泣かせるシーンではないかと思いました。
王妃様は出来なかったけれど・・・ということで。
私としてはそこで笑いが起こってしまい寂しかったです。
(あくまで私の意見なので、本当は違うかもしれません)
いろいろ、他にも疑問に思うことはあるけれど・・・
ミュージカル(お話)としては、コメディで本当に子供から大人まで楽しめるのではないかな〜と思いました。
(本当に子供連れが多かった。でも、子供には難しいような気もするけれど・・・)
なかなか楽しめました。 面白かったです。