宝塚歌劇団の衣装・小道具・大道具

宝塚歌劇団の「衣装・小道具・大道具」

宝塚歌劇では、全ての「衣装・小道具・大道具」を、
宝塚舞台」が製作しているのですが、
では具体的にどのような流れで作られているのでしょうか?

衣装や小道具は、
担当デザイナーが演出家と打ち合わせをしながらデザインを決めていき、
素材など細かいところも指定したデザイン画を描き、それを元に製作します。

舞台衣装は、1つの作品に対して1人当たり最低2着とみて、
1組約80名ですから、だいたい160着必要になります。
公演によっては、以前使った衣装を少し変えて作り直すことがあるため
厳密には新しく作る数は少なくなるかもしれませんが、
歌劇団では公演と同時にショーも行うことも考えると、
1回の公演で必要な衣裳の量はすごいものになりますね。

大道具は、まず装置家が道具帳を描き起こします。
それを元に舞台監督や演出家、裏方の各部門のチーフ等が打ち合わせを行い、
具体的に煮詰まってから、ようやく大道具の製作を始めるのです。
そしてすべての道具は、公演初日2日前までには完成させ、
初日の朝に通し稽古を行い、問題があった場合には改善します。

ちなみに歌劇団では、個々の衣装や道具は細かく担当が決められています。
例えば、靴や草履は衣装ですが下駄は小道具、
かぶり物のぬいぐるみでも、頭は小道具ですが体は衣装、
雪を降らせるのは小道具で、霧を出すのは進行係、などなど。
考えてみると当然の分担で、他の劇団でも同じ様に分けていると思いますが、
予め決められているとは、規律正しい歌劇団ならではという感じがしますね。

「宝塚歌劇団の衣装・小道具・大道具」奥付

  • Posted : 2008年12月 7日 19:22
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