世の中のことをあまり知らないために、
気が利かないことを野暮といいますよね。
この言葉の語源には、いくつかの説があるのですが、
その一つは雅楽の世界から生まれた、というものです。
雅楽の楽器「笙」(しょう)は十七本の管から出来ています。
しかし、そのうちの二本は音を出しません。
その二本はそれぞれ「也(や)」と「毛(もう)」といい、
元々はリードが付いており、音を奏でていたのですが、
その音が日本人の好みにあわないので、使わなくなったそうです。
使わなくはなりましたが、十七本揃った美しい笙の形を崩さないように、
現在でも取り外さないでいます。
この使わなくなった「也」と「毛」の管の名前がなまって、
現在の野暮という言葉になりました。
「音を出さず必要もないのになぜ取り外さないんだ?」
「それは野暮というものです」
ということですね。
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