「上乗り」(うわのり)
船や車で、運ぶ荷物と共に乗っていく事や、乗っていく人、
また荷物の管理や監督をする人のことを「上乗り」と言います。
演劇の世界では、巡業公演の際、主にトラックで道具類を運びますが、
トラックの荷台で、積み方や順序などを決める役割の人を指して使います。
舞台では、演目により道具も様々ですし、
当然、道具の大きさはトラックに合わせて設計されていませんから、
その都度、全てのパーツを把握して積み込まなければなりません。
さらに、大道具・小道具以外に音響・照明機材なども積むので機器への配慮も必要ですし、
運転の安全性を考えて荷台内の左右の重さも計算します。
さらに、仕込み&ばらしの順番まで考慮しなければならないのです。
このように「上乗り」という役目は結構難しいものなので、
トラックの運転手は外部の人に頼むこともありますが、
上乗りは舞台関係者、主に大道具の人に任せることが多くなっています。