「タイトル・ロール」(title role)
「タイトルロール」とは、演劇や映画などにおいて、
作品の題名、もしくは題名の一部になっている役柄のことです。
例えば「ロミオとジュリエット」のロミオ役・ジュリエット役、
「ハムレット」のハムレット役がタイトルロールです。
ほとんどの作品で、タイトル・ロールは主人公です。
役名が作品のタイトルにまでなっているので当然ではありますが、
しかし絶対にタイトル・ロール=主役かというと、そうでもありません。
例えば、シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」は
シーザーの暗殺を企てるブルータスが主役だと思われますし、
男役が主演である宝塚歌劇団の「エリザベート」では、
黄泉の帝王トートが主役になるよう潤色されています。
また変わったところでは、俳優がタイトル・ロールということもあります。
例えば、映画「マルコヴィッチの穴」のジョン・マルコヴィッチ、
「その男ヴァン・ダム」のヴァン・ダムなどが挙げられます。
ちなみに、「ロール」といえば、
映画などで「スタッフ・ロール」「エンド・ロール」という言葉がありますが
タイトル・ロールのロールは「役」などの意味の英語「role」で、
スタッフ・ロールのロールは「巻物」などの意味の英語「roll」。
日本語では同じ表記で使われていますが、
意味としてはまったく関係ないのでご注意を。