宝塚大劇場

「宝塚大劇場」(たからづかだいげきじょう)

宝塚歌劇団が記念すべき第1回公演を行ったのは1914年。
当初はプールを改装して造った「パラダイス劇場」を使用していました。

3,000人をも収容でき、現在に至る「宝塚大劇場」が誕生したのは1924年で、
東京宝塚劇場と同じく「花詩集」をこけら落とし公演として幕を開けました。
現在、宝塚大劇場は観やすさを考慮して2,500席ほどの劇場になっていますので、
改装や建て替えに伴ってキャパを増やす劇場が多い中、
当初よりキャパが小さくなったという、ちょっと珍しい劇場でもあります。

その後大劇場は、1935年に火災で被害が出ましたが、同年無事に復活。
しかし、1944年には太平洋戦争の影響で閉鎖、海軍に接収され、
終戦後は東京宝塚劇場と同じく進駐軍に接収されましたが、
その後返還され、1946年には公演を再開しています。

それから長い間、歌劇団の拠点として長く活躍した大劇場ですが、
1992年、雪組公演「忠臣蔵」を最後に、68年間に渡る役割を終えて閉場。
すぐ隣に新しい大劇場が建設され、
1993年1月1日、星組「宝寿頌」「Parfum de Paris」をこけら落とし公演として、新劇場の幕が開きました。
ところが、その2年後の1995年には、阪神・淡路大震災で大きな被害を受け、約2ヶ月間の閉鎖を余儀なくされてしまいます。
こうしてみると、長い歴史があるだけに、
数々の災害などを乗り越えて今があるのがわかりますね。

そして現在も使用されている新劇場は、
3階席を設けず、座席をちどり席にするなど、お客様がゆったりとした空間で楽しめるように設計されています。
2005年には、宝塚専用劇場の特徴ともいえる銀橋を穏やかなカーブに変え、
1階最前列を23席増設したため、客席数は建設当初の2,527席から2,550席に増えています。

旧劇場の時には、宝塚以外の舞台も上演していた大劇場ですが、
新劇場となってからは、宝塚歌劇団が1年中使用できる宝塚専用劇場として生まれ変わっています。

「宝塚大劇場」奥付

  • Posted : 2009年3月12日 17:53
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