「シュール」
「シュルレアリスム」
「シュール」という言葉は、一般に「シュールなギャグ」などと
現実離れした奇抜・難解な冗談といった意味で用いられていますね。
「シュール」の語源は、フランス語の「シュルレアリスム」(surrealisme)で、これを短縮したものです。
「シュルレアリスム」という言葉は、フランス語の「シュル(sur)」という接頭語に
写実主義、現実主義という意味を持つ「レアリスム(realisme)」が付いてできたもので、
日本語の「シュール」の意味として捉えられがちな非現実的・不条理といった意味ではなく、
「過剰に現実」といった意味を持ち、「超現実主義」などと訳されます。
「シュルレアリスム」とは、第一次大戦中から興った芸術運動ダダイスムの思想を受け継ぎ、
1920年代にフランスで起こった前衛的な芸術運動のことで、
簡単に言うと、夢や無意識下の世界で不意に強く感じる現実的な感じ、
「超現実」を露呈させようとした芸術のことです。
「シュルレアリスム」は、1924年に刊行されたアンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」に端を発したとされ、
文学の他には、ダリやミロの絵画などを中心にした芸術運動ですが、
演劇においても後の「不条理劇」へ大きな影響を与えています。
なお「シュルレアリスム」は「Surrealism」とそのまま英語にもなっていますが、
発音としては「サリアリズム」といった感じになります。