「簀の子」(すのこ)
「葡萄棚」(ぶどうだな)
劇場の舞台上から天井を見上げると、簀の子状(格子状)になっているのがわかります。
これは、滑車やワイヤーなどを通したり、
バトンや道具を吊り下げたりするためのもので、
作品にあわせて様々な場所から吊り物が出来るように、簀の子状になっているのです。
そしてこの見た目から、こうした天井のことを「簀の子」と呼びます。
関西では、その格子状の様子が「葡萄棚」に似ていることから、
そう呼ぶことも多いようです。
また最近は、英語である「grid(グリッド)」と呼ぶことも増えています。
簀の子は、現在では鉄骨を組み合わせてできていることがほとんどですが、
昔はもちろん木製でした。
また劇場によっては、簀の子がキャットウォークやバトンを兼ねていることもあります。
想像してみてください。
演劇などの公演前には、高さ何十メートルの簀の子で、
ロープを張ったり、道具を仕込んだりする作業があるのです。
高所恐怖症の人にはとても困難な仕事ですよね。
舞台の裏方さんは、こんなことまでもこなしているのです。