宝塚歌劇団「清く、正しく、美しく&すみれコード」
小泉今日子の歌にも使われた「清く、正しく、美しく」という
有名なフレーズは、宝塚歌劇団の創始者・小林一三のモットーでした。
このモットー「清く、正しく、美しく」は、宝塚歌劇団にも受け継がれ、
2007年1月には、小林一三没後50年追悼スペシャル「清く、正しく、美しく」として、公演も行われています。
そして「清く、正しく、美しく」が違う形で生かされているのが
「すみれコード」と言えるかもしれません。
「すみれコード」は宝塚歌劇団内での自主規制で、
生徒達は、自分たちの本名・年齢などを公言してはなりませんし、
品位に欠けると思われる発言もしてはいけない、というものです。
これは、マスコミの「放送コード」と同じようなものと言えますが、
その内容はより厳しい感じで、法に触れるものがいけないのはもちろん、
性に関することや、私生活を連想させるものも避けられているようです。
また、これは生徒だけの規制ではなく、
舞台でも該当するセリフやシーンを避けて演出が行われます。
例えば、ミュージカル「エリザベート」では、
エリザベートが病に倒れる理由として、
東宝版ではフランス病という性的な病と、オリジナル通りに表現したのに対し
宝塚版ではダイエットの為と置き換えられています。
タカラジェンヌはファンに夢を与えるもの、ということで
こうしたルールが設けられているのでしょうね。
ちなみに、このコードの名前がなぜ「すみれ」なのかというと、
すみれが宝塚市の市花で、宝塚歌劇団のシンボルとなっているからです。