宝塚歌劇団の「生徒監」(せいとかん)
「生徒監」とは、文字通り生徒を監督する人のことです。
宝塚歌劇団における生徒監は必ず男性で、各組に一人ずつ在籍します。
逆に言えば、歌劇団の各組にいる唯一の男性が生徒監ということになります。
歌劇団の「生徒監」は、阪急電鉄株式会社を定年まで勤め上げた人の中から、
品行方正な人を会社側が選んでいるようです。
主な仕事は、生徒達の健康管理や身の回りの世話など。
例えば公演時には、万が一の為に病院の手配をしたり、
生徒が買える歌劇団の公演チケットである生徒席の手配をしたり、
ファンからの手紙や差し入れのチェックなどを行います。
こうして挙げてみると雑用係のように思えるかもしれませんが、
生徒にとってみると、女性同士とは違った観点でフォローしてもらえますし、
何かあったときには相談もできる、癒され、頼れる存在なのです。
つまり組長がお母さん的な存在だとしたら、「生徒監」はお父さん的な存在。
ですから生徒は、親しみを込めて「お父ちゃん」と呼んでいます。