「宝塚音楽学校」
宝塚歌劇団に入団するため、難関を突破して入学した宝塚音楽学校。
では、いったいどんなところで、どんなことを勉強するのでしょうか?
毎年、全国の都道府県から合格者が集まる宝塚音楽学校。
音楽学校は兵庫県宝塚市、宝塚大劇場の隣に立地し、
自宅が近い生徒は家から通うこともできますが、
殆どの生徒は学校の近くにある「すみれ寮」から通います。
音楽学校では、一年目を予科、二年目を本科と呼びます。
学校では予科・本科を通じ、通常の学科をはじめ、
バレエなどのダンス一般、演劇などの実技、ピアノなどの楽器、英会話などなど、
舞台人としての基礎と豊かな表現力を身につけるため、様々なことを学びます。
音楽学校の制服で特徴的なのは、洋服と和服の二種類あるところです。
洋服の色はグレーで、普段音楽学校で過ごす時の他、入学式でも着用します。
和服は紋付袴。公の場に出るときの正装で、袴の色は緑です。
紋付は、卒業式など厳粛な場は黒ですが、
華やかな式典などでは色物の紋付を着る場合もあります。
紋付袴は、卒業後の宝塚歌劇団でも制服となっていますので、
ファンの人でも、式典などで袴姿のタカラジェンヌを目にする機会も。
また、本科生になるとお化粧をすることが許され、
各々でお化粧の練習をしたり、
舞台化粧講習会では、宝塚の独特な舞台化粧も練習していきます。
そして、音楽学校で忘れてはいけないのが「掃除」です。
掃除は予科生の担当で、各教室などを一人一人担当し、
授業が始まる前にピカピカに磨きあげておかなければなりません。
掃除には掃除機を使わず、雑巾やモップを用います。
またダンスフロアでは、裸足で歩いても怪我をしないように
やすりやガムテープ等を使って丁寧に掃除します。
昔、「お嫁さんをもらうなら、タカラジェンヌ」と言われたほど、
生徒は徹底した掃除や礼儀作法を習い、厳しい規律や躾の中で学生生活を送ります。
このように厳しい音楽学校ですので、みんなで苦難を乗り越えていく度に
同じ時期に入学した生徒たち(同期生)の絆は深くなっていくのでしょうね。
■宝塚音楽学校 | 演劇ニュース