「オーケストラピット」(オケピ)
「オーケストラ迫り」(オケ迫り)
※このページでは舞台設備の「オケピ」について記しています。
■三谷幸喜のミュージカル「オケピ!」脚本
●ミュージカル「オケピ!」DVD / ミュージカル「オケピ!」CD
オペラやミュージカルなどに対応した劇場では、
舞台と客席の間にオーケストラ・ピット(オケピ/orchestra pit)が設けられています。
オケピとは文字通り、オーケストラ(楽団)のピット(場所)という意味で、
観客席からは見えないように、舞台面から下がっています。
断面図で説明するとこんな感じでしょうか↓
┃
緞
帳
┃↓ここがエプロン↓
━━舞台━━┓ ┏━━━┓ 客席
┗オケピ┛ ┗━━━━
しかし、オケピを使わない作品ではこのスペースが無駄になってしまうので
オケピスペースの床は昇降するようになっていることが多く、
様々な用途に使えるようになっています。
これを「オーケストラ迫り」(オケ迫り)と言います。
ミュージカルなどでオーケストラ・ピットとして使われるこのスペースは、
舞台面まで迫り上げ、舞台の一部として使うことができます。
これが、別欄でご紹介している「前舞台(エプロン)」です。
また、客席と同じ高さにして、客席最前列として使用することもあります。
この場合、例えば席の列を「いろはにほへと」で表している劇場でしたら
オケ迫りの部分は、列を「ABC」順など違う表記にしていることが多いようです。
すると観劇の際、「A列だから最前列だ!」と喜んで劇場に行ってみると
すごく上を向いて観なければならなかった、なんてケースも・・・
前の方の席がある!と喜ぶ前に、
可能ならチェックした方が良いかもしれませんね。
逆に、あらかじめオケピのスペースがないのにエプロンを設けた場合、
最前列が1列目ではなく5列目などになることも。
そんなときは
「あぁ、前の方の客席を潰してエプロンを作ったのだなぁ〜」
と、大道具さんをはじめとした裏方さんの努力を感じてあげてくださいね。