宝塚歌劇団のお披露目公演とサヨナラ公演
宝塚歌劇団における「お披露目公演」とは、
新しく就任した男役トップが宝塚大劇場と東京宝塚劇場で初めて行う本公演のことをいいます。
「お披露目公演」は、文字どおり新しい男役トップスターをファンに披露する公演で、
一方の「サヨナラ公演」は、男役トップが退団する本公演のことです。
稀に、新たに就任した男役トップが、お披露目される公演で退団ということがあり、
「お披露目公演」と「サヨナラ公演」が同時になってしまうことがあります。
2007年頃では、花組・匠ひびき、雪組・絵麻緒ゆう、宙組・貴城けいなどがこれに該当します。
今後男役トップとしての舞台を楽しみにしていたファンとしては、
たった一公演で終わってしまうのは寂しくもあり、
また目に焼きつけなければとも思う、とても貴重な公演になってしまうのです。
そして、サヨナラ公演の千穐楽と前楽だけ、公演の後にサヨナラショーが行われます。
これは、男役トップが今まで演じた中で思い出深い役やシーンをダイジェストにした人気のショーで、
それでなくてもチケットの獲得が難しいサヨナラ公演の中でも、
より一層観劇するのが困難な人気の公演となっています。
また、劇団員でなく生徒と呼ばれるように、
劇団も宝塚音楽学校の延長と考えている宝塚では、「退団」のことを「卒業」といいます。
サヨナラ公演の千穐楽、
卒業するタカラジェンヌたちは、宝塚音楽学校&宝塚歌劇団の正装である紋付袴か
各々の思い出深い燕尾服などで登場し、舞台上で最後の挨拶を行った後、
劇場の前でファンが作った花道を通り、トップスターとしての幕は下ろされます。