「十八番」(おはこ・じゅうはちばん)
レパートリーの中で、最も得意なものを指す「十八番」。
江戸時代、歌舞伎役者の七代目市川団十郎(市川團十郎)が
市川家(成田屋)の得意芸の中から十八の演目を選び、
天保3年(1832年)3月に「歌舞伎十八番(歌舞妓狂言組十八番)」として発表したことから、
得意な芸を指す言葉として「十八番」と使われるようになったものです。
十八という数になったのは、
当時十八が縁起が良い数とされていたからということですが、
選んだ得意芸が「十七」だったら
今でも「十七番」と言っているのでしょうね。
ちなみに「おはこ」とも読みますが、
その「歌舞伎十八番」の台本を箱に入れて秘蔵したことから
由来しているという説が一般的です。
●歌舞伎十八番
「不破(ふわ)」「鳴神(なるかみ)」「暫(しばらく)」
「不動(ふどう)」 「嫐(うわなり)」「象引(ぞうひき)」
「勧進帳(かんじんちょう)」「助六(すけろく)」 「外郎売(ういろううり)」
「押戻(おしもどし)」 「景清(かげきよ)」「関羽(かんう)」
「七つ面(ななつめん)」 「毛抜(けぬき)」「解脱(げだつ)」
「蛇柳(じゃやなぎ)」 「鎌髭(かまひげ)」「矢の根(やのね)」