「二の句が継げない」(にのくがつげない)
驚いたり呆れたりしてしまい、後に続く言葉が出てこない様子を
「二の句がつげない」と言いますよね。
この言葉は、雅楽の世界から生まれた言葉です。
雅楽の朗詠(漢詩に曲をつけたもの)では、
詩句が「一の句」「二の句」「三の句」という三つの部分(三段)に分かれており、
「一の句」は低い音、「二の句」は高い音、「三の句」は真ん中の音と、
それぞれ音域にも違いがあります。
このうち、「一の句」から「二の句」に継ぐときは、
低い音から急に高い音に移るため、上手く歌うのが非常に難しく、
この上手く二の句に継げない様子から「二の句がつげない」という言葉が生まれたと言われています。
これがやがて、唖然として言葉を失念する様を表す比喩として、
一般的に使われるようになったというわけです。