「持ち道具」
宝塚歌劇「シャンシャン」
「持ち道具」とは、役者が演じるときに持ったり身につけたりする小道具のことです。
具体的には、鞄や刀、アクセサリー、また役者が身につける衣装以外のもの、帽子や靴なども持ち道具に数えられます。
映像作品などの場合、持ち道具の専門スタッフがいることもあり、
他の裏方同様、持ち道具と呼んで担当するスタッフのことを指すこともあります。
持ち道具のスタッフは、作品や演出を理解し、内容に合った物を用意しなければならないという、小道具のスタッフと同じような面と、
サイズやデザインの面で俳優に合っているかという、衣装スタッフと同じような面の両方が求められます。
芝居では様々な時代や国の話が演じられますので、世界的な歴史や文化の知識が必要で、
且つデザイナー的なセンスも必要な職業だと言えそうです。
舞台における持ち道具を具体的に考えてみると、
例えば宝塚歌劇では、シャンシャン・ステッキ・剣や刀・扇子・カバンなどが挙げられます。
このうち「シャンシャン」とは、パレードで大階段を降りてくる時に出演者全員が手に持っている持ち道具のことで、
初期の頃には振るとシャンシャンと音がしたことから、そう呼ばれています。
「シャンシャン」は、演目によって形が変わるものの基本的にはリボンやライトがついていおり、
大階段を降りるときに、片手にシャンシャンを持ち、もう片方の手についているリボンを持ちながら降りてきます。
トップスターが大階段に登場するときには一度暗転してからスポットライトが照らす演出になりますので、
その時にシャンシャンのライトがつき、トップスターを引き立てる役割も担っています。