客入れ・客出し

「客入れ」(きゃくいれ)
「客出し」(きゃくだし)

劇場を開場する時、劇場の中では「客入れします」などと言っています。
このように、劇場へお客様に入場してもらうことを「客入れ」、
逆に退場してもらうことを「客出し」と言います。
この作業は、ほとんどの場合専任のスタッフが配置されるのですが、
公演によっては少し特殊な業務となります。

スタッフの呼称は、
指定席の場合は、お客様のチケットを見て誘導する「案内係」、
自由席の場合は、状況を見て判断する「客席係」。
「案内係」は大きな劇場に多く、
「客席係」は小劇場などが多いかと思います。

そして、指定席ではない小劇場の人気公演などでよくあるケースですが、
予想を超えるお客様が集まってしまた場合、
この「客入れ・客出し」の係が大きな役目を果たします。
少しでも奥に詰めてもらい、一人でも多く座れるようにしたり、
補助席や座布団を持ってきて座ってもらったり・・・
あるいは、出入り口付近の数席を販売せず、予め残しておく方法もあります。
これは遅れてきたお客様を通すための席で、
他のお客様の集中を遮らずにご案内するための心遣いなのです。

ただし、劇場には定員が定められており、
これを超えると消防法や各地の条例などに抵触してしまいます。
公演を行うときは、消防署に確認・申請し、
有事に備えて入口に誘導員を配置するなどの措置が必要ですのでご注意を。
劇場では、この他にも直接お客様と接する仕事がたくさんあります。
受付・チケット係・売り子etc...とあげられますが、
これらを称して「表方」と呼びます。
この「表方」などについては、別欄でお伝えしていきますね。

「客入れ・客出し」奥付

  • Posted : 2008年5月25日 15:58
  • Prev : « 表方・裏方
  • Next : 場当たり »
  • Category : 裏方, 観客/観劇 | 舞台・演劇用語 | シアターリーグ