「桁吊り」(けたづり)
「桁(けた)」は、元々建築の世界で使われる言葉で、
建物の上部にある横木・横材のことを指す言葉です。
柱や壁などを上部で支え、柱頭を連結して強固にすると共に、
上部の重みを柱に伝える役目も果たしています。
また、算盤(そろばん)の玉を通す縦棒にも「桁」という言葉が使われますし、
数字の位を指す時も「桁」という使われ方をしますよね。
「桁違いの〜」という言い方は、
ここから転じて一般的に規模を表すようになったものです。
舞台で言う「桁吊り」とは、
建築の桁と同様、上部に横たわっているバトンにバトンを吊り、
幕や道具などを吊る方法のことで、
持ち込んだ幕や道具より、舞台の寸法が大きかったときなどに使われます。
言われてみると、当たり前に思える発想ですが、
最初に思いついた人はなかなかすごいですよね。
これぞ「桁違いの仕事」といった感じでしょうか。