顔寄せ・顔合わせ

「顔寄せ」(かおよせ)
「顔合わせ」(かおあわせ)

「顔合わせ」と言うと、結婚に際しての「両家顔合わせ」がありますね。
お芝居の世界でもほぼ同じ意味で使われますが、
「顔合わせ」という言葉は
普段共演しない俳優や監督同士が共演することを指します。
「俳優○○と××の初顔合わせ!」というような宣伝を見かけますし、
相撲の取り組みでも、初対決の場合に「初顔合わせ」と言いますよね。

では、結婚の時の両家顔合わせのように、初めて顔を合わせる事、
一つの作品を作るにあたり
出演者・スタッフが初めて集まることを指す場合は?と言うと
それは「顔寄せ」と言います。

この「顔寄せ」。
元々は、歌舞伎の世界で初稽古の前に、
興行主・スタッフ・役者など上演の関係者全員が集い、
狂言名題を読み上げる儀式が行われることから来ています。
顔寄せでは、最後に一本締めで手締めが行われるのですが、
この辺りも広く演劇界に広まっているようですね。

また近年は、演劇における「顔寄せ」の方法も様々で、
ただ自己紹介と親睦会だけの場合もありますし、
いきなり稽古がスタートする場合もあります。
時には、この日まで配役を発表せずに、
「顔寄せ」当日が配役発表の日、なんてことも・・・
出演者はドキドキしながらこの日を迎えるわけです。
いずれにせよ、演出家やプロデューサーの意向(作戦)で、
出演者やスタッフに緊張感を与えるための方法ですね。

「顔寄せ・顔合わせ」奥付

  • Posted : 2008年6月 1日 19:20
  • Prev : « 傀儡
  • Next : 書き割り »
  • Category : 公演 | 舞台・演劇用語 | シアターリーグ