上手・下手

「上手」(かみて)
「下手」(しもて)

客席から舞台を見て(お客様の目線で)右側が上手、左側が下手です。

語源は定かではありませんが、
「身分の高い役を向かって右に。逆に身分の低い役は左に。」
というのがお芝居の約束事となり、
上手・下手という言葉が出来たそうです。
つまり、上座・下座という日本の文化から生まれたのですね。

現在でも舞台上に家を建てる場合は、下手に玄関を置くことが多くなっています。
また、落語で身分の違いがある人同士の会話の場合、
噺家は身分の低い人を演じてる時に上手を見て話し、
身分の高い人を演じている時には下手を見て話をするようです。

ちなみに欧米では、舞台から客席を見る視点(俳優の目線)で表現するので、
日本とは左右の表現が逆になります。
つまり、日本でいう下手、舞台から見て右側が「ステージライト(stage right)」、
日本の上手、舞台から見て左側が「ステージレフト(stage left)」です。
また他にも、「ライトハンド・レフトハンド」「レフトウイング・ライトウイング」
などの表現もあるようです。

このように、舞台の左右を「上手・下手」と言うのに対し、
舞台の前後は「(舞台面・舞台奥)」と言います。
また、上手・下手・面・奥ではなく、
方角の東西南北を使って舞台の四方を表現する方法もあります。

「上手・下手」奥付

  • Posted : 2008年6月 8日 01:56
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