「介錯棒」(かいしゃくぼう)
「手伝う」「世話をする」という意味の
「介錯」という言葉を別欄で取り上げていますが、
同じ意味あいで、舞台装置の介錯をする棒(竿)のことを「介錯棒」といいます。
劇場に常設の袖幕や文字幕などが、公演によってはセットとぶつかり、
そのままでは昇降しない場合が多々あります。
そんな時に活躍するのがこの介錯棒です。
棒の長さは様々ですが、長い物は15尺(約4m50cm)もあります。
高いところや遠いところの作業をする物のため、
竹やアルミなどが素材の、軽いものがほとんどです。
介錯棒は、幕の昇降を促したりする他にも使い道が多々あり、
照明や吊り道具の向きを変えたり、幕の乱れを直したりと、
舞台になくてはならない存在なのです。
劇場には、劇場のサイズにあった介錯棒が備えられていることが多いですが、
手の届かないところでの作業が多い公演を行う際は、
あらかじめ劇場に確認した方が良いかもしれませんね。
また、遠くの物を棒を使って動かしたりするのは、見た目以上に困難なので、
担当する方はこの練習もお忘れなく!