張り物

「張り物」(はりもの)

木材を枠組みや骨組みにして、紙や布、ベニヤなどを張った大道具のことを「張り物」と言います。
イメージとしては、油絵のキャンバスを思い浮かべていただくと、わかりやすいのではないでしょうか。

張り物は、演劇などの舞台で使われる非常にポピュラーな大道具の一つです。
昔は、木材に和紙を貼ったものがほとんどだったそうですが、
現在は布を張ったものが増えてきています。
いずれにせよ、この張られた紙や布に、色を塗ったり絵を描いたりして、
人形立てを使って舞台上に立てかけ、「書割」や「遠見」、
つまり舞台の風景や背景などとして使用されます。

「世間は張り物」(世は張物)という、ことわざがありますよね。
この言葉は、大道具の張り物が見た目だけ本物のようなことに由来し、
世の中では誰でも体裁を取り繕って見栄を張るもの、という意味を表しているものです。

「張り物」奥付

  • Posted : 2011年3月 6日 18:53
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