「ギニョール」(guignol)
「パペット」(puppet)
「ギニョール」とは、人形の胴体に手袋のように手を差し入れ、
人差し指で顔、親指と小指などで両手を操る、片手遣いの操り人形(写真左側)のことです。
もしくは、そうした形式の人形劇のことを意味します。
この「ギニョール」という言葉は、
フランス語の「guignol」で、カタカナ表記では「ギニョル」と記すことも。
英語では、単に「パペット」(puppet)と言ったり、
手遣い人形を意味する「ハンド・パペット」(hand puppet)と言ったりします。
また、日本語では「指人形」と言いますが、
指1本1本に人形をさすタイプのもの(写真右側)を「指人形」と言う場合もありますので、
誤解が生じないように注意する必要がありそうですね。
元々ギニョールとは、18世紀末に誕生した人形劇における主人公の役名で、
この芝居が大変な人気になったことから、
いつしかギニョールが人形の総称として使われるようになったものです。
そしてこの「ギニョール」という言葉は、
人形劇からは離れ、19世紀末にパリに誕生したグラン・ギニョール劇場の名前として使われ、
さらにそこから転じて、「グラン・ギニョール」と言えば
芝居の一ジャンルを表す言葉としても使われるようになっています。