宝塚歌劇「銀橋」(ぎんきょう)
宝塚歌劇団の専用劇場である宝塚大劇場と東京宝塚劇場には、
舞台面(客席)側に、オーケストラ・ピットを囲んでいる幅約120cmの弓状のエプロン・ステージがあり、
その部分のことを「銀橋」と言います。
「銀橋」という名称は、フランス語で「銀の橋」を意味する「pont d argent」(ポン・ダルジョン)から取られたもので、
1931年「ローズ・パリ」で演出家・白井鐡造が使ったのが初めてだと言われています。
一般に、銀橋を一人で渡れるのはトップスターをはじめ僅かなタカラジェンヌのみなので、
ソロを歌いながら橋を渡るというのは、宝塚において一流の証と言えるかもしれませんね。
なお、全国ツアーなどで銀橋がない劇場で公演を行う場合には舞台の前方が代用されています。
メインキャストが銀橋にずらりと並ぶフィナーレのパレードは、宝塚歌劇団を象徴するシーンの1つとなっていますね。
銀橋では、客席から最も近い場所でタカラジェンヌを観ることができますし、
他の舞台公演にはない、独特の臨場感があるのではないでしょうか。