「ゲネプロ」(GP)
「プレビュー」(Preview)
本番同様の舞台稽古の事を「ゲネプロ」といいます。
日本語にすると「通し稽古」「舞台稽古」といった感じですが、
実際には、それぞれ少しずつ違う意味で使い分けられています。
全ての稽古が終わり、いよいよ本番間近。
本番を上演する劇場の舞台で、
メイクや衣裳、音響、照明など、すべて本番同様に行うのが「ゲネプロ」です。
俳優の演技や様々な効果などが初めて一体となるのですから、
出演者・裏方含め、すべての関係者が最も緊張する瞬間ではないでしょうか?
語源はドイツ語の「Generalprobe」(ゲネラルプローベ)で、
この言葉は、General(総合)とProbe(稽古)を足した、
「総合的な稽古」という意味で、そのため略して「GP」と表記することもあります。
つまり、「ゲネプロ」は、日本だけで使われている省略した言葉です。
和製ドイツ語と言ってもいいかもしれませんね。
ちなみに英語圏では、演劇における稽古は「リハーサル(rehearse)」、
舞台稽古は「ステージ・リハーサル(stage rehearsal)」、
本番さながらの稽古は「ドレス・リハーサル (dress rehearsal)」と言います。
最近日本でも使われることの増えてきた「プレビュー(preview)」は「試演」の意味で、
「公開舞台稽古」の場合に用いられています。
公開で行われるゲネプロがプレビュー、と捉えれば良いのではないでしょうか。
プレビューは、舞台や報道の関係者に鑑賞してもらうことが多いのですが、
近年は、一般にチケットを売り出すことも増えてきた感じがします。
大抵、チケット代も何割か安くなっていたりしてお得な感じがするかもしれませんが、
これはあくまで関係者のための最終稽古。
稀に、途中で上演が止められたりする場合もありますので、
プレビュー公演のチケットをお求めの際は、その辺りご理解の上でお願いしますね。