「現代劇」(げんだいげき)
「現代劇」とは、文字通り現代に題材をとった劇のことです。
対義語は「時代劇」になります。
浄瑠璃や歌舞伎においては、多くの作品が創られた江戸時代を基準に、
当時の世相を描いたものを「世話物」、
戦国時代以前に材を取ったものを「時代物」と分類しています。
明治以降になると西洋文化が流入し、映画などの映像ジャンルも誕生。
演劇では、新派や近代演劇に影響を受けた新劇が生まれ、
歌舞伎などは旧派と呼ばれるようになります。
こうして新しい芝居が定着してくるにつれ、
明治の文明開化以降の近現代の劇を現代劇と言い、
江戸以前のものを時代劇という分類が誕生しました。
このように、現代劇とは時代劇以外のすべてを表す言葉と言えるため、
演劇や映画のジャンル分けにおいて使われることも多くはありませんが、
例えば、歌舞伎役者が歌舞伎以外の作品に出演するとき
「梨園から○○が現代劇に出演」というような使われ方をしていますね。