「楽屋」(がくや)
昔、雅楽で楽人(がくにん=雅楽を演奏する人)が
演奏を行うための場所であった「楽之屋」が
「楽屋」と略されて出来た言葉です。
舞台後方にあり、舞手の控え室としても使われていたため、
やがて出演者などの控え室を「楽屋」と呼ぶようになりました。
テレビ出演者のための楽屋は、たいてい各々に個室が用意されますが、
舞台の場合は個室が与えられることは稀で、
あっても主役級の俳優だけのことがほとんど。
多くの場合、大部屋を皆で共用するか、
数人ごとに中部屋が割り与えられています。
楽屋は使っている俳優さんの性格や好みが表れるものです。
長い期間同じ劇場で公演が続く場合は、
私生活の場として調度品などを揃えることもあります。
特に、昔の関西ではその傾向が強かったようですね。
また、楽屋を共有しているときは、
汚かったり、散らかったりしていることで、
共演する俳優との関係に影響がでてしまうことも。
それが舞台にまで影響を及ぼしてしまったら大変ですし、
楽屋ではリラックスできるようにすることも大切ですが、
楽屋から芝居は始まっている、という気持ちも必要かもしれませんね。