「エチュード」(etude)
音楽で「練習曲」という意味で使われるこの言葉。
演劇の世界では「即興劇」というような意味合いで使われます。
同じ言葉なのに「練習曲」と「即興劇」とは、
ずいぶん意味合いが違う感じがしますよね。
しかし、語源から考えるとちゃんとつながっているようです。
「etude」は英語圏でも使われているようですが、元々フランス語。
ラテン語で「熱意・情熱」という意味の「studium」が語源です。
英語では、同じ語源から「study」という言葉が生まれています。
日本語で言えば「勉強」ですね。
おわかりでしょうか?
エチュード=即興劇も、音楽の練習曲同様、
主に練習や勉強のときに用いられる方法なのです。
演劇におけるエチュードは、
場所や場面、人物の性格などだけが設定されていて、
動作や台詞も役者自らが創り出していく、という感じのものです。
演劇学校やワークショップなどで勉強のために行われるのはもちろん、
芝居の役をより認識するため、初期段階の稽古で行うこともあります。
エチュードを日本語で言うと即興劇ですが、
同じ即興劇と訳されるものに「インプロ」というものもあります。
こちらは別欄で取り上げますね。