宝塚歌劇団の「入り待ち」(いりまち)
「出待ち」(でまち)
楽屋や稽古場などに入る俳優などを待っていることを「入り待ち」、
また出てくるのを待っていることを「出待ち」といいます。
一般にも広く使われている言葉ですので、
TV局やLIVE会場などでアイドルやアーティストを待ち、
お目当ての人が出てくると我先にと押し寄せ、
もみくちゃになる光景を思い起こす方も多いのではないでしょうか?
しかし、宝塚歌劇団でタカラジェンヌの入り待ち・出待ちをする様子は
少し違っています。劇場や稽古場付近で待つことに変わりはないのですが、
多くの場合、出待ちなどの人たちは綺麗に列を作って並んでいます。
宝塚では、ほとんどの生徒に会(ファンクラブ)があり、
出待ちなどでは、会の人たちが生徒の通る道を作るために最前列に並び、
その後ろに一般のファンの人たちが並ぶ、という暗黙のルールがあります。
他にも、生徒が来たときには、最前列の会の人たちはしゃがむ、
お手紙を渡すときは一列に並ぶ、などのルールがあるため、
ファンが押し寄せたり、もみくちゃになるようなことがありませんし、
後ろにいるファンもちゃんと姿を見ることができて
みんなで「いってらっしゃい」「お疲れ様でした」と声を掛け、
出迎えや見送りができるのです。
ほとんどの会では揃いの服(会服)を着ていますので、
それが一般のファンと会の人たちを見分ける目印になります。
入り待ち・出待ちをしてみたいという方は、
自分の好きな生徒の会服を覚えておくと良いかもしれませんね。
規律正しい宝塚歌劇団では、ファンも見習って規律正しく、
歌劇団のモットーである「清く、正しく、美しく」が
ファンにも浸透している様子がうかがえますね。