ボックスとコックス

「ボックスとコックス」(Box and Cox)

「ボックスとコックス(Box and Cox)」とは、同じものを交替で使う、
もしくは1つの役を2人で演じる、という意味を表す英語の比喩表現です。
同じものを交互に使う、すれ違いの二人といった意味で名詞として使われる他、
二人で交互に行うという意味で動詞としても用います。

「ボックスとコックス」は、1847年に劇作家のJohn Maddison Mortonが発表した
登場人物が1つの物を争う同題の喜劇が元に生まれたものです。
1866年、この笑劇を題材にアーサー・サリヴァン(Arthur Sullivan)作曲、
フランシス・バーナード(Francis Burnand)脚本で創られたコミック・オペラ(喜歌劇)
「コックスとボックス(Cox and Box)」が大成功を収め、
有名なギルバート&サリヴァンのコンビ誕生のきっかけとなっています。
歌劇としての同作は、出演者3人・上演1時間程度のオペレッタです。

そして、この喜歌劇は1870年に横浜の外国人居留地で上演され、
日本で初めて上演されたオペラとも言われています。
どうやら、正規のカンパニー来日公演というわけではなかったようで、
日本で最初に上演されたオペラは1894年の「ファウスト」とも言われますが、
何れにせよ、明治になったばかりの当時の日本において
ごく早い時期に上演されたオペラではあるようです。
なお、2009年11月14日には、横浜開港150周年記念の一環として
喜歌劇「コックスとボックス〜黒船が運んだ日本初オペラ〜」が
横浜みなとみらいホールで上演されています。

Gilbert & Sullivan: Ruddigore & Cox and Box
Gilbert & Sullivan: Ruddigore & Cox and Box
Box And Cox : J.M.Morton
Box And Cox

「ボックスとコックス」奥付

  • Posted : 2010年4月 4日 17:17
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