「場当たり」(ばあたり)
お芝居では、いつどこで何をどうするか、俳優だけではなく、
照明・音響・大道具・小道具なども、当然すべて決まっています。
これらのきっかけの確認、俳優の立ち位置、道具を含む出ハケなどを、
本番と同じような状況で確認する稽古を「場当たり」と言います。
裏方さんのきっかけの確認を中心に進められる稽古なので、
「きっかけ稽古」と呼ぶ場合もあります。
舞台の稽古は、開始からしばらくの間は稽古場で行われます。
劇場に入るのは公演の2〜3日前ということが多く、
劇場に入ってからは、まず道具を組み、音響や照明を設置し、
舞台装置の大体ができたところで、この場当たりを行います。
そして最後にゲネプロをして稽古は終了、という流れが一般的ではないでしょうか。
場当たりでは、芝居の確認は行いませんので、
裏方のきっかけが無いところは飛ばして行います。
俳優は、本番を直前に控えて台詞などの稽古をしたいところかもしれませんが、
立ち位置や暗転中の動きなど、稽古場ではしづらいチェックをする機会であり、
実は大切な稽古の1つと言えそうです。