愛想尽かし

「愛想尽かし」(あいそづかし)

人に対する好意や信頼感がなくなって見限ってしまうことや、
つれない態度をとることを「愛想を尽かす」と言いますよね。
これも歌舞伎や浄瑠璃の世界から生まれた言葉と言われています。

世話物の演目において、
恋愛関係にある男女が何らかの理由で無理矢理縁を切る場面のこと、
または、その演出の様式を「縁切」または「愛想づかし」と言います。
女が、義理や男の出世などのために泣く泣く別れを切り出し、
それを心変わりと誤解した男が怒って女を殺傷する「殺し場」に進むという、
悲劇の方向へと向かっていく物語がほとんどです。

一般に使われる「愛想尽かし」は、相手が嫌になることを表しますが、
歌舞伎や浄瑠璃の物語の中では、
逆に相手のためを想って行うところがおもしろいですね。

「愛想尽かし」奥付

  • Posted : 2009年10月11日 02:42
  • Prev : « 年度賞・阪急すみれ会パンジー賞
  • Next : 新派 »
  • Category : 慣用句 | 舞台・演劇用語 | シアターリーグ