出演
占い師 以下→占
女性 以下→女
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街角占い師が座っている
目の前に寒そうな女性が登場する
女「バスはっと…あーさすがにもう無いか。
あの野郎!タクシー代くらい出せよなー!
大体さ、ハンバーグがおいしいお店があるって誘われたのに、
ハンバーグが割り勘ってどゆこと!?」
女タクシーを止めようとするが止まらない
女「にしても寒いなぁ!明日雪でも降るのかなぁ?」
占「パラリン♪猫が顔を洗ったから明日は雨」
女占い師に気付く くしゃみをする
占「パラリン♪風邪は人にうつすと早く治る」
女「あのー、あなたさっきから何やってるんですか?」
女席に座る
占「占いじゃよ」
女「…それって占いかなぁ?まぁいいや。占い師さん。せっかくだからちょっと占って。
今日食事をした男性とは付き合いますか?」
占(花を取り出す)「付き合う、付き合わない、付き合う、付き合わない、付き合わない、付き合わない、付き合わない!」
女「ええ~??それじゃ、私、いつ結婚できますか?」
占「いつ結婚できるか?じゃな。むむむむむ(占い師怪しい動きをする)…パラリーーーン♪」
占「あっ…これは…なんていうか。出来るといえば出来るというか…」
女「え?いつなの?はっきり言ってよ!」
占「10年後じゃな」
女「じゅ、10年後?」
占「そうじゃ。おぬしは毎週婚活パーティに必死に参加するも全く相手にされず、
ジャニーズにはまりグッズを買いだし、
寂しさのあまり犬を飼いだし、大家さんにアパートを追い出され、
途方にくれて海に身投げをしようとしたところを
たまたま通りがかった漁船のおじさんがプロポーズしてくれるのじゃ。」
女「漁船のおじさん!?」
占「お情けで」
女「お情けで!?」
占「『なーんでオメこんなとこで死のうとしてんだ?すかたね。オラの嫁さなったらいいばい』
それがプロポーズの言葉じゃ」
女「・・・」
占「それが10年後」
女「嘘でしょーーーー?」
占「わしの占いは絶対じゃ!じゃが100%ではない」
女「どっち!?」
占「そもそも何故そんなに結婚がしたいのじゃ?」
女「・・・だって。周りの友達はみーんな結婚しちゃってるのに、私は毎日仕事、仕事、仕事で」
占「仕事が嫌いなのか?」
女「ううん!仕事はむしろ好き!最近やっと認められてリーダーになったし、
責任とか、部下の教育に悩みもあるけど、この仕事大好きだし、私の天職だと思う!」
占「ならばいいじゃないか。」
女「でも辞めなくちゃ」
占「何故に」
女「だってこんなにバリバリ仕事している女、可愛くないって。
隙がないって友達に言われたんだ。
だからもっと出会いが多くて、女子力がガツンと上がるような仕事にしようかなって。
カフェ店員とか?」
占「いいや。おぬしが好きだと思える仕事を一生懸命やれば
おのずとそんなおぬしが好きだと言う者が現れる」
女「え?でも10年後なんでしょ?」
占「10年後になるのはおぬしが下心たっぷりで転職した場合の話しじゃ。
今の大好きな仕事を続けておれば
3ヶ月以内に社内の2歳年下イケメン独身男性に告白されるであろう」
女「・・・よっしゃーーーーー!!!」
占「がんばるのじゃぞ」
女「はい!ありがとうございます!!」
占「5万円です」
女「高え!」