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2011年2月 2日
呆れるNHKの番組編成
ニュースにも書いたようにNHKの舞台演劇番組、
「芸術劇場」「ミッドナイトステージ館」が3月に終了します。
歌舞伎や文楽については地上波で放送されることもありそうですが、
現代劇に関してはNHK地上波から完全に姿を消し、
BSでも専門のレギュラー番組が消滅するため、放送される機会は非常に減りそうです。
一人の舞台演劇ファンとして、NHKのこの番組編成は非常に残念・・・というより驚愕です。
新設されるBSプレミアムは「本物志向の教養と娯楽のチャンネル」と謳われていますから、
これまで放送されていたのに外される形となる舞台番組は、教養でも娯楽でもないということなのでしょうか。
演劇やミュージカルなどの舞台は、文化であり、また芸術であると共に、
映画、音楽、アニメなどと並ぶ・・・とまでは言えないとしても、
芸能ではそれらに次ぐくらいの需要はあるコンテンツでもあるはず。
視聴率が悪いから番組数を減らします、というのであれば、まだ話は判りますが、
ゼロにするという判断は理解に苦しみます。
NHKのBS放送は、4月から再編されて2局へなりますが、
既にアメリカドラマ「デスパレートな妻たち6」「glee」(共にBSプレミアム)、
「iCarly」「新ビバリーヒルズ青春白書2」(共に教育テレビ)、
韓国ドラマ「イ・サン」(総合)「トンイ」(BSプレミアム)の放送を決定。
BS1では、MLB,NBA,NFL,プレミアリーグなど海外スポーツのライブ中継に力を入れるそうで、
これまでに発表された資料を見ると、海外から買い付けたコンテンツを放送する方向に力を入れるよう改定する印象を受けます。
他のジャンル、例えば野球で考えても、
NHKでは日本のプロ野球よりアメリカのMLBを圧倒的に数多く放送しています。
NHKに限らず、プロ野球は低視聴率で番組数が減らされていますが、
それ以上に低視聴率のMLBは、今年もNHKでプロ野球の倍程度の試合を中継予定。
ついでに言えば、朝日新聞社主催の高校生の部活である甲子園の高校野球選手権大会を
通常の番組を全部飛ばして中継したりと、いったいどこが公共放送なのかと不思議なことばかり。
高校野球の全国大会を全試合中継するなら、他の高校スポーツも全国大会は全部放送すべきですし、
文化系の高総文祭なども全面的に放送するのが、公平であるべき公共放送のあるべき姿では。
番組編成に関しても、現在でも数少ない舞台中継番組の「芸術劇場」と「ミッドナイトステージ館」の
放送時間がかぶっていますし、視聴者のことを考えた編成とは思えませんね。
日本は、独自の文化を持っている割に、世界におけるコンテンツ産業のシェアが極めて低い、
これからはコンテンツ産業に力を入れ、輸出はもちろん観光客誘致などにも努めましょうと言われますが、
国民の受信料で成立しており、今日本で最も裕福なテレビ局に見える日本の公共放送であるNHKが、
率先して国内のコンテンツはガンガン切り捨てて、海外のものをジャンジャン買い付けている印象です。
最近は、フジテレビやTBSのCS放送でも舞台中継番組が増えてきましたし、
WOWOWなどは舞台以外でも素晴らしいコンテンツを放送しているように感じています。
NHKは、報道でも公正とは言い難い番組も散見されますし、社員の不祥事の数々も改めて述べるまでもありません。
選択できるのであれば、NHKはさっさと解約し、代わりにこれらの有料放送に加入したいところなのですが・・・
「呆れるNHKの番組編成」奥付
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