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2009年8月16日
映画「湘南爆走族」を見ました
今さらですが映画「湘南爆走族」を見ました
●映画「湘南爆走族」
公開:1987/4
配給:東映
監督:山田大樹
脚本:山田大樹/和泉聖治
出演:江口洋介/織田裕二/清水美砂/杉浦幸/村澤寿彦/我王銀次/佐藤健/翔/佐久間哲/竹内力
私は「東京ラブストーリー」や「愛という名のもとに」などの
いわゆるトレンディドラマ全盛期の頃に20歳くらいで、
当時から江口洋介は、ガタイも大きいし、格好いいし、
華のある役者さんだと思って期待していました。
しかし、その後は映画でも一枚看板で大作の主役を張るようなこともないし、
その大きめな芝居や体格から向いていそうな感じがしていた舞台にも出ないし、
やっと出演した舞台「12人の優しい日本人」も残念な感じだったし・・・
ところが、今年2月に放送されたテレビ朝日のドラマ「警官の血」。
江口洋介・吉岡秀隆・伊藤英明と三世代に渡る警察官の物語だったのですが、
この江口洋介が非常に良かったのです。
拙いときの彼は、芝居が表層的な印象を免れなかったのですが、
このドラマでは、役の人物像やバックボーンを消化した上での演技に感じられ、
演技力には定評のある吉岡秀隆よりも記憶に残る芝居をしていたように感じました。
そして、ちょうど同じ頃放送が始まったフジテレビ系の連続ドラマ
「トライアングル」でも同じような好印象を持ち、
果たして昔からこんなに上手い俳優さんだったのかな?と思ったわけです。
というわけで、江口洋介のデビュー作と言われる映画「湘南爆走族」。
湘爆といえば、吉田聡の暴走族漫画で、主人公の名前が江口洋助。
映画では、俳優の江口洋介が江口洋助役を務めたことでも話題だったのですが、
私は原作漫画のファンだったので、変な実写化作品は観たくないと避けていた作品でした。
そして公開から20年以上が経って、どうせ駄作なのはわかりきっているからと暇つぶし感覚で観たところ、
非常に原作に忠実に創られており、映画としても優秀な娯楽作に仕上がっていました。
当時の似たような映画、仲村トオルと清水宏次朗の「BE-BOP-HIGHSCHOOL」と比べても、
確実にこちらの方が良くできた映画なのはもちろん、
コミックを映画化した作品の中でも1番と言っても良い程・・・
というのは、最近では「DEATH NOTE」もあるし、もちろん言い過ぎですが、
ともかく喜楽に楽しく観ることができた映画でした。
芝居は、女優陣が総じて残念なことになっているものの、
翔演じる権田、佐久間哲演じる瀬島が、上手くコメディの雰囲気を醸し出していましたし、
湘爆の丸川・原沢・桜井を演じた役者さんが見事な程のはまり役で、なかなかのものでした。
特に、一番良かった丸川役の村澤寿彦という俳優は失礼ながら存じ上げなかったもので、
ちょっと検索してみたところ、こんなインタビュー記事が。
う〜ん。なんだか非常に応援したくなりました。
そして肝心の江口洋介。
芝居上では喧嘩無敵な役柄の雰囲気を醸し出すことも出来ており、
まだ稚拙な感は否めないものの、準主役級の俳優が拙いこともあって、結構引き立っておりました。
なんだか中途半端な感想ですが、一言で表すと「うむむ、なるほど」という感じでしょうか。
近年の日本は、スターと呼べる俳優が出て来にくい土壌になっていますが、
最近の江口洋介は、人気と実力が伴った大きな存在になれる俳優ではないかと思います。
特に、今40歳辺りの俳優には、存在感のある方が少ない気がしますし、
今後の江口洋介には期待したいなぁと思う次第です。
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