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2009年3月26日
映画「悪夢探偵」を見ました
映画「悪夢探偵」の感想・レビューです。
●「悪夢探偵」
公開:2007/1/13
配給:ムービーアイ/日本映画
監督・脚本・撮影・美術監督・編集・プロデューサー・出演:塚本晋也
出演:松田龍平/hitomi/安藤政信/大杉漣/原田芳雄
DVD:悪夢探偵 プレミアム・エディション
私は、つまらない映画を見ると腹が立ってきて、
鑑賞後に「あそこをああすればいいのに」などと余計なお世話は承知で考えるのですが、
この映画は、腹が立つこともなく途中から頭を抱えてうずくまってしまうばかりの、
監督・脚本・演技・音楽・編集など、
映画の細部に至るまでパーフェクトにすべてのレベルが低く、
おそらく私がこれまで見た映画の中で最も酷い映画でした。
これまで一番だと思っていた「バトル・ロワイヤル2」をも超えたと思います。
まず脚本。
基本的にストーリー自体がおもしろくないのですが、
会話における台詞が不自然すぎる、
画で何も表現せず、会話で突然自分語りを始めることでキャラクターの説明をする、
基本的にホラータッチながら、怖い場面が同じパターンで何度も繰り返されるなど、
驚くほど質の低い脚本で物語は構成されてます。
そんな脚本・台詞でも、上手い俳優が演じれば何とかなるのかもしれませんが、
事実上の主役であるhitomiが、演技が上手いとか下手とかいう以前の問題で、
言うならば演じるということさえできていません。
おそらく監督は、敢えて演技経験のない人物を起用したのだと信じたいところながら、
かつての薬師丸ひろ子などのように初々しさが映えるといった次元ではなく、
単に作品をぶち壊してしまっています。
またhitomiの陰に隠れがちですが、安藤政信の演技も酷く、
2人のシーンは恥ずかしくて見ていられない程です。
そして監督。
現実レベルで考えると突っ込みどころが多すぎ、
ファンタジー的なものと捉えると、失笑を禁じ得ない映像ばかり。
個々のカットに関しても、雰囲気を醸し出すため以外に意図を見いだせず、
最初の数分は良いものの、そのありきたりさも相まって単に飽きてしまいます。
ついでに言えばラストの音楽もまったくマッチしておらず、
最後まで見ている者を呆れ返らせてくれます。
監督の塚本晋也は、出演・脚本のみならず、
プロデュースや編集にも名を連ねていますので、
この映画のすべてが塚本監督に因るところがほとんどなのだと思いますが、
結局のところ何が言いたくて、どんな映画を撮りたかったのか、
それさえもまったく見えてこない映画でした。
おそらく、暗い後ろ向きのB級映画を創りたかったため、
グダグダなカメラワークで酷い編集をして、
下手な俳優を起用したのだと思いますが、
まあ見事に駄作とはこういう映画のことだ、という作品に仕上がっています。
と、ボロクソに書きましたが、
驚きなのは「悪夢探偵2」という続編が制作・公開されたということ。
松田龍平がなぜこの続編の仕事を受けるのか、
そしてなぜこの続編を創ることができたのか、私にとっては非常に不思議です。
■松田龍平 | プロフィール 出演作一覧
●レンタルDVD:ぽすれん
●レンタルDVD:DMM
「映画「悪夢探偵」を見ました」奥付
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