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2009年2月 8日
「嵐になるまで待って」を見ました
まもなく映画公開される、キャラメルボックスの舞台を映画化した「嵐になるまで待って」を見ました。
ゲキシネ、シネマ歌舞伎などと同じように、
舞台の模様を収録し、映画館で配給するLivespireの第4作として
まもなく公開される演劇集団キャラメルボックス「嵐になるまで待って」。
昨年の12月11日に、アキバシアターの試写で鑑賞させていただきました。
■演劇ニュース:Livespire「嵐になるまで待って」
「嵐になるまで待って」は、2008年に4度目の再演が行われた
キャラメルボックスの中でも人気の演目の一つで、
キャラメルお得意のベタなSFファンタジー。
さらに今作はスリラー・サスペンス的な要素も加わっており、
124分という割と長い作品ながら、集中力の切れる瞬間もなく楽しめました。
これから劇場公開される映画なので内容に踏み込むのは避け、
昨秋公開されたゲキ×シネ第4弾「メタルマクベス」と、
少しばかり比較してみようと思います。
「メタルマクベス」は、普段舞台では観ることのできない俳優のアップ映像を多用し、
舞台演劇であることを忘れさせるかのように
映像としての再構築を図っている印象だったのに対し、
「嵐になるまで待って」は、映像の多くが劇場で観劇するような視点で撮られており、
これまでテレビなどで放送されてきた舞台中継に近い作りに感じられました。
両者の特徴を挙げるとすれば、
映像に迫力がある「メタルマクベス」と、
舞台を観劇したかのようなライブの迫力がある「嵐になるまで待って」
という感じでしょうか。
いずれにせよ、共に舞台中継を映画館で配給するという同じような企画でありながら、
二つの作品の鑑賞後には、かなり違う印象を抱きました。
これは、Livespireとゲキシネの企画の違いなのか、
映像を編集した監督の意図の違いなのか、
もしくは「メタルマクベス」が、派手な照明や音響を使うことでお馴染みの
新感線・いのうえひでのり演出のロック・ミュージカルだったのに対し、
「嵐になるまで待って」が、やや陰鬱な雰囲気を醸し出す
サスペンス調の作品であるという、作品性質の違いなのかはわかりません。
しかし両作品共に、純粋に映画館で観る一つの作品と捉えてみても、
舞台や演劇ファンならずとも非常に満足できる作品だと思いますし、
生の舞台も観てみたいと思わせられる作品で、
一つの映画作品として素晴らしい出来映えなのは間違いのないところだと思います。
残念なのは、チケットが当日2,500円、前売りでも2,000円と、
他の映画に比べてちょっと値が張るところと、
せっかくの映画化ながら、公開館が少ないというところ。
映画館に関しては、デジタルシネマに対応した映画館が
まだまだ少ないという事情も大きいとは思いますが、
やはり舞台が上演されることのない地域も含め、
全国的に上映されるようになることを期待したいところです。
そうすればチケットの価格も、
他の映画と同等にできるんじゃないかと思うのですが・・・
●Livespire第4弾:キャラメルボックス「嵐になるまで待って」
公開:2009/2/21〜2/27 新宿ピカデリー(東京)
2009/2/21〜3/13 109シネマズHAT神戸(兵庫)
2009/3/07〜3/27 銀座 丸の内TOEI2(東京)
2009/4/04〜4/17 広島バルト11(広島)
2009/4/04〜 鹿児島ミッテ10(鹿児島)
2009/4/11〜4/30 109シネマズ名古屋(愛知)
2009/4/18〜5/01 福岡中洲大洋映画劇場(福岡)
2009/5/**〜 Tジョイ新潟万代(新潟)
2009/5/**〜 なんばパークスシネマ(大阪)
配給:ソニー
監督:佐藤克則
上演:2008/8/6〜8/31 サンシャイン劇場(東京)
2008/9/4〜9/07 西鉄ホール(福岡)
2008/9/11〜9/16 シアターBRAVA!(大阪)
演出:成井豊
脚本:「嵐になるまで待って」成井豊
出演:渡邊安理/細見大輔/西川浩幸/温井摩耶/三浦剛/石原善暢/阿部丈ニ/小林千恵/久松信美/土屋裕一
原作:「あたしの嫌いな私の声」成井豊
■Livespire「嵐になるまで待って」 | 演劇ニュース
■ゲキ×シネ第4弾「メタルマクベス」 | 演劇ニュース
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■演劇集団キャラメルボックス
「「嵐になるまで待って」を見ました」奥付
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