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2004年1月16日
視聴率とNHK
話が古くなってしまったが
昨年から触れ続けてきたので年末番組と視聴率の話を。
紅白が曙VSボブ・サップに瞬間視聴率で負けてしまったらしい。
長い紅白の歴史の中でも、さすがにこれは初めてのことで
しかも最低視聴率も更新したとあって
マスコミでは紅白不要論も再燃し、報道されている感じがする。
さらに、衛星テレビでの紅白視聴率も
1999年から、2.3%→2.4%→2.5%→2.0%と推移してきたのに
昨年は僅か0.9%だったらしく(数字は公表されておらず、NHKに拠る)
NHKの海老沢会長によると、
「(衛星放送が)これだけ普及しているのに、 減ることはありえない。
ビデオリサーチの調査には疑問を持っているのでコメントしない」
ということらしい。
実際、衛星放送の加入世帯数は
1999年の1,400万世帯から、現在1,700万程度まで増えている。
それなのに、紅白の数字が99年の半分以下になるのはおかしい、
ということらしい・・・
現在の視聴率調査はビデオ・リサーチ社が独占しており
先の日テレの事件を省みても、この状態が良いとも思えないが
しかし、なんで国営放送のNHKまで
視聴率を気にしなければならないのでしょう?
そもそも視聴率が気にされるのは
民放各局が広告収入に頼っているから、
つまりは企業間の問題に過ぎないはず。
それが、テレビを持っているというだけで
どんなに酷い番組を作ろうと(いい番組を作ろうとも)
無条件で視聴料を徴収するNHKにとって、
ビデオ・リサーチが信用できようができまいが
数字が良かろうが悪かろうが、まったく関係ないはず。
視聴率が落ちたとはいえ、
日本一多くの人が観ている番組に変わりはないのだから
その多くの視聴者の期待に応えるソフトを創れているのか?
という点のみが重要なのではないだろうか。
しかし、先の日テレ事件の時にも言われていたが
日本には番組の質を調査、評価する機関がないので
NHKとはいえ、視聴率を支持されているかどうかの基準に
せざるを得ない面があるのは否めない。
そして、その数字を調査する機関も1社のみという態勢では
文化的にも、企業間取引という面においても
とても進歩的な状況にあるとは思えない。
あたしが思うに
日本政府は、劇団などの個々の団体に助成するのもいいが
テレビ視聴質の調査機関設立や
先日書いたような、大衆に広く影響力のある芸能賞の確立など
大衆が求める文化、民意が反映できる態勢作りにも
我々の血税を用いてほしい・・・
ーメルマガ「シアターレビュー」vol.18よりー
2004/1/16
「視聴率とNHK」奥付
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