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2003年10月31日
ラブ&ポップ
映画「ラブ&ポップ」
1998 / 日本
監督:庵野秀明
出演:三輪明日美、希良梨、仲間由紀恵、工藤浩乃、浅野忠信
原作:「ラブ&ポップ―トパーズ〈2〉」村上龍
トパーズの指輪に魅せられた女子高校生が、手に入れる為に援助交際に・・・
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「エヴァンゲリオン」で一世を風靡した庵野秀明。
初の実写作のこの映画も、
個人的な心理世界の独白をメインに進行し、エヴァと同じような作り。
映像はデジタルビデオだけを使用し、オールロケで撮られたらしく
独特なアングルで、細かい映像が使われている。
一例を挙げると、執拗なローアングルからの映像。
女子高生の「脚」を狙ったフェティシズムなのか
街を徘徊する様を現したかったのか・・・
それを解せるかどうかはともかく、目新しい作風なのは確か。
そしてもう一点、嫌でも気になるのが
浅野忠信の親友・キャプテンEOのモザイクと、音声を消す「ピー」音。
これは、わざと版権のうるさいディズニーキャラを使った狙いなのだろうから
と、すると、わざわざこうする理由は何だろう?
モザイクとピー音で思いつくのは、アダルトビデオ。
思えば当時は、
ミニスカートでルーズを履いている女子高生を風俗嬢と勘違いしている
という社会風潮があったけれど、
その辺りのアンチテーゼなのだろうか?
そんな視覚効果や、ストーリー、ハンディカメラでの撮影も相まって
まるでAVのような映画なのだが、
欲しい物は手にいれるよう努力をしなければならない
結果手に入れられなくても違う大事な物を手に入れた自分がいる
そして人は成長し変わっていく
ということが言外に伝わってくる作品なので、
渋谷川を歩く4人の女子高生と「あの素晴らしい愛をもう一度」
という、一見意味不明なエンディングも手伝って後味はそれほど悪くない感じ。
というわけで
正に「村上龍の物語を庵野秀明が映像化した」映画でした。
映画好きな方は見ておいたほうがいいかも、というくらいのオススメ度でしょうか。
そうそう、それと
希良梨がすごーく格好いいです。
気丈な女子高生を演じさせたら一番ハマっていた娘のような。
最近見かけなくなってしまいましたが・・・
ーメルマガ「シアターレビュー」vol.8よりー
2003/10/31
「ラブ&ポップ」奥付
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