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2003年10月27日
日テレ視聴率買収
これまでドラマや漫画では度々描かれていた視聴率の買収工作。
実際におこってしまうとは・・・という思いもあるが
逆に、よく発覚したな、という気もする。
今回が本当にはじめてのことだったらいいのだけれど。
ところで、視聴率はどうやって数字を出しているかご存じでしょうか?
数年前までは2社態勢だった視聴率調査だが、現在はビデオリサーチのみ。
同社がどのようにしているかと言うと・・・
例えば関東地域ならば、世帯数が約1,600万。
そして、調査対象世帯数が600件。
まず1,600万の全世帯に通し番号を振り、
次に、世帯数を調査対象世帯数で割ってインターバルを求める。
上記の数字だと、1,600万÷600=26,666がインターバル。
そして、26,666以下の数字を乱数表で決め、
決められた乱数に該当する通し番号の世帯が、1番目の調査対象世帯。
あとは順に26,666を足していき、調査対象世帯を決めていく。
そして、調査対象世帯は毎月25件づつ変更しており
1件の調査期間は2年間。
つまり25件×24ヶ月=600ということで、
2年経てば、調査対象世帯はすべて入れ替わることになる。
ということらしい。
単純と言えば単純な方法で、
多くの懸賞が当選者を決めるようなやり方だと思うのだけれど、
今回の不正もここから調査対象世帯がバレたわけではないし、
まぁ問題ないのでしょう。
それよりも、1,600万世帯中、調査対象世帯が600件とは
非常にサンプルが少ない気がしてしまう。
だって、例えばあたしが調査対象に選ばれれば
あたしは26,666人を代表する視聴者ということになり、
視聴率で言えば0.16%を担うことになる。
あたしは数学に詳しくないので
これが妥当なサンプル抽出数なのかどうかはわからないけれど・・・
でも、常に発表される視聴率に大きな変動がないところを見ても
これでおおよそいいのでしょうか?
詳しい方、ご教授いただけると幸いです。
しかし、数字のことで言えば、それ以上に違和感を持ったのは
今回の不正で各家庭に支払われた謝礼の金額。
現金や商品券で5千円〜1万円と報道されているが
これは非常に安く感じてしまう。
獲得できた視聴率の背後で動く金額を考えれば
謝礼として数百万の金が払われても不思議ではないと思う。
少なくとも、あたしが不正を持ちかけられたら
それくらいよこせって言うけどなぁ・・・
逆に、この程度の金額だということは
不正していた本人が証言しているように、自費で行われたことに過ぎず
会社ぐるみの問題ではない、ということかもしれない。
最近、テレビ全体の視聴率低下が顕著に感じる。
その中で視聴率という数字にすべてを判断されてしまう
業界の人間がおこした哀れな事件だったのだろう。
しかし、今後もテレビという媒体自体、
視聴率も、世間への影響力も、低下の道を辿るのは明白だと思われ・・・
テレビのくだらないソフトに大金を投じているスポンサー・大企業各社様、
もっとweb広告に予算を割いてみてはいかがでしょう?
シアターレビューvol.7より
「日テレ視聴率買収」奥付
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