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2003年5月25日
シュリ
監督:カン・ジェギュ
出演:ハン・ソッキュ、キム・ユンジン、ソン・ガンホ
韓国では、タイタニックの興行成績を抜いた作品として知られていますが
実に良い映画でした。
何が良かったのかな?と娯楽の観点から考えてみると、
恋愛ドラマに関して、メロドラマに仕立て上げていないところが挙げられます。
クライマックスシーン、敵対する主役二人が出会っても、そこに一切会話はありません。
シーンとしては、スローも取り入れ、
ゆっくりと時間が流れるのですが、言葉は介入せず
まさにハードボイルドの世界です。
そして、何より素晴らしいのは
「伝えたいことを、エンターテイメントとして作り上げている」
ということに尽きると思います。
日本の最近の物語や映画がなぜ駄目か、と言うと
芸術とエンターテイメントを分離して捉え、
娯楽作品と重いテーマを孕んだ作品は、それぞれ独立して創られているからではないでしょうか。
この映画は、朝鮮半島の南北問題という深刻な、今なお続くテーマにも関わらず
それを、恋愛&アクション映画という
娯楽作品として昇華させることに成功しているように思います。
日本の芸術、芸能クリエイターの方々は、この映画に学ぶことが多いのではないでしょうか。
●シュリ
「シュリ」奥付
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