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2003年3月18日
Go
日本映画を観るときは、ハリウッドなどの作品を観るときと比べ
あたしの気持ち的には5割減くらいのつもりで観ます。
だって期待していると、大概裏切られるのですもの。
「GO」
監督:行定勲
脚本:宮藤官九郎
原作:金城一紀
出演:窪塚洋介、柴咲コウ、大竹しのぶ、山崎努、山本太郎
2001年の映画賞を総なめにしたこの映画。
日本映画としての割引をせずに観ることができました。
脚本は、このエッセーでも度々触れた「池袋ウエウストゲートパーク」の宮藤。
最近の日本作品のクリエイターの中では、一番なのではないでしょうか。
そして主演も、池袋繋がりなのか、窪塚洋介。
ほんと、日本の映画スターを感じます。
繋がりと言えば、柴咲コウと山本太郎はバトルロワイヤルに続いての出演。
他の俳優陣も含め、まったく文句のつけようがなかったです。
と言うより、勿体ない使い方という感じ。
大竹しのぶなんか、すごーく出番が少ないし。
素晴らしい映画だったのですが
あえて難点を述べるなら、まずは音楽。
主題歌を中心に、ちょっとそれはないだろう、という感じでした。
最近の映画で、音楽で失敗しているっていうのはちょっとめずらしい気が。
それと、柴咲演じるヒロインの
心の移り変わりの描写がまったくなかったところ。
主演の窪塚視点の作品だってことはわかりますが
ラストに、なんでそうなるの?という感は否めません。
この映画は、在日朝鮮人問題を描いた作品なのですが
あたしはちょっと違うことを思って観ていました。
何かと言うと、みんな強いなぁ、ということ。
強い人間を見ることが求められている、
もしくは、強い人間が求められているのでしょうか。
しかし、食わず嫌いはいけませんな。
山本太郎なんか、テレビで見ているだけで嫌いだったのですが
バトルロワイヤルと本作を見て、けっこう見る目が変わりました。
彼を好きにはならないけれど、
演技的には、窪塚以上に朝鮮人に見えましたから。
とにかく、よくできた映画でした。
テンポもよく、演技もよく、ストーリーや人物描写もしっかりしていて。
監督と音楽を取り替えれば、
日本映画史上に残る名作になったのではないか、というような作品です。
相変わらず偉そうですが
この映画もお薦めです。
●GO
「Go」奥付
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