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2003年1月18日
ブロードバンドシアター
so-net(SCN)主催でネットで演劇を配信するサイトが出現しました。
その名はブロードバンドシアター
内容がすごいです。
配信を主目的に演劇を行う、という時点ですごいのですが
カメラも5台用意し、様々な角度からの映像を配信。
視聴者は選択して視聴することができるそうです。
しかも、舞台上にカメラ・FourthVIEWを設置。
FourthVIEWは、4方向にあるカメラが
90度ごとの映像をシームレスにつなぎあわせ、
360度の映像データとして処理することができるカメラで、
視聴者には、180°2分割で画面表示される模様です。
このカメラを舞台中央に置くことで、
視聴者は舞台上にいる感覚で観ることができる、というわけです。
そして出演は、山本耕史、高木りな、壤晴彦。
3/29〜4/10まで、銀座SONYビルで公演。
リアルシアターでも、100人限定で観ることができるようです。
ちなみに料金は¥5000。
オンライン観劇は、こちらも100名限定で¥1050。
さぁ、どうなるでしょう?
と、興味津々のニュースですが、
ちょっと考えても不安点が多く考えられます。
まず、5チャンネルを同時使用するので
1チャンネル当たり200Kbpsしか出せないこと。
これは、到底快適に観ることができる速度とは言えないと思います。
それから、上記のカメラを使用するので、
観客も撮影されてしまうことが考えられます。
役者志望の方にはいいかもしれませんが
演劇内の世界を味わう為の、舞台上FourthVIEW設置という観点から考えると
ちょっとどうなんだろう?と思ってしまいます。
そして何より、リアル、ネット合わせて
たった200人しか視聴できないという点。
せっかくのネット配信でこの人数では意味が薄れてしまいますし、
そもそも採算がまったくとれないことは、容易に想像がつきます。
今回は試験的なものでしょうから、採算度外視で行われるのでしょうが
現時点でビジネスとして定着できるのか、
と考えると甚だ疑問に思います。
これらの不安点の要因はなにか、と言うと
高速ブロードバンドが普及していないことに尽きると思います。
配信速度にしても、視聴人数にしても、それが原因でしょうから。
現在のDSL(1.5〜12Mbps)では、
ネットで映像視聴には、まだまだ時期尚早だと思います。
なーんて言っているうちに、2、3年後には光が主流になっているのでしょうから
このサイトは、それを考えての、この時期からのSONYの動きなんでしょうけれどね。
「ブロードバンドシアター」奥付
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