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2015年1月26日
■「メアリー・ステュアート」中谷美紀×神野三鈴
中谷美紀、神野三鈴出演。「メアリー・ステュアート」が6月より東京・大阪・広島・名古屋・新潟で上演されます。
「メアリー・ステュアート」(Mary Stuart)は、フリードリッヒ・シラー(Friedrich Schiller)の同題作をもとに、
イタリア人女性作家ダーチャ・マライーニ(Dacia Maraini)が発表した作品。
血なまぐさい宗教戦争と、華やかなイギリス・ルネサンス文芸の黄金時代である16世紀に生きた、スコットランド女王メアリー・ステュアートと、イングランド女王エリザベス1世。
同時代、同じ島の中に生きた2人の女王を描いた物語。
登場人物はメアリー・ステュアートとその乳母、そしてエリザベスとその侍女の4人。
しかし演じるのは2人の女優のみで、メアリーを演じる女優はエリザベスの侍女を、そしてエリザベスを演じる女優はメアリーの乳母も演じます。
日本での舞台は、1990年に宮本亜門演出、麻実れい×白石加代子で上演。
その後も上演が繰り返されており、近年では2005年に南果歩×原田美枝子の出演でPARCO劇場で上演されています。
この「メアリー・ステュアート」が、およそ10年ぶりにPARCOにより上演されることが発表されました。
キャストは、メアリー・ステュアート役を中谷美紀。エリザベス一世役を神野三鈴。
中谷美紀は、初舞台となったフランソワ・ジラール演出「猟銃」で紀伊国屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀女優賞、
翌年の三谷幸喜演出「ロスト・イン・ヨンカーズ」では、読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞。
今回、舞台3作品目としてメアリー・ステュアートに挑みます。
一方、中谷美紀が今もっとも共演したかったという神野三鈴は、2012年には三谷幸喜演出「三谷版 桜の園」、栗山民也演出「組曲虐殺」で紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞しています。
「メアリー・ステュアート」は、6月13日から7月5日に東京・パルコ劇場、
7月11日から12日に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、7月15日に広島アステールプラザ 大ホール、
7月18日から19日に名古屋・ウインクあいち、7月24日にりゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館で上演。
チケットは全席指定、東京公演が8,500円(税込)で4月4日発売。
※追記:福岡公演が発表されました。
7月30日に福岡・キャナルシティ劇場で上演。
チケットは全席指定、9,500円(税込)で4月26日発売。
また、他の地方公演のチケット情報が発表されました。
チケットは全席指定・税込、大阪公演が8,800円で4月5日発売。
広島公演が8,800円、U-22チケット5,000円、愛知公演が10,000円で4月4日発売。
新潟公演が7,000円、U25チケット2,500円で5月31日発売。
●「メアリー・ステュアート」
フリードリッヒ・シラー作「メアリー・スチュアート」の自由な翻案
日程:2015/6/13〜7/5 パルコ劇場(東京)
2015/7/11〜7/12 シアター・ドラマシティ(大阪)
2015/7/15 広島アステールプラザ(広島)
2015/7/18〜7/19 ウインクあいち(愛知)
2015/7/24 りゅーとぴあ(新潟)
2015/7/30 キャナルシティ劇場(福岡)
演出:マックス・ウェブスター
作:ダーチャ・マライーニ
訳:望月紀子
セットデザイン:ジュリア・ハンセン
衣装デザイン:ワダエミ
サウンドデザイン:内田学
音楽監督:辻康介
リュート演奏:久野幹史/笠原雅仁
出演:中谷美紀/神野三鈴
チケット:[東京][大阪][広島][愛知][福岡]
【メアリー・ステュアート/中谷美紀コメント】
今回はステージの上にはたった二人だけですから、掛け合いの妙をお客様に楽しんでいただくためには、寸分の隙も許されません。
大変な作品と出会ってしまったというのが今の正直な気持ちです。
女王というポジションは、われわれ市井の人間とは異なった特殊なもの。
とはいえ、女性が人の上に立つということでいえば、会社を営んだり、あるいは部署を司ったりということで、彼女と同じ立場にいる女性も多いと思います。
そしてその中で、自分の意志だけではなにも決められない、という経験のある方も少なくないのでは。
そのもどかしさは、メアリーと現代の女性たちが共通して感じる部分だと思っています。
メアリーは、人の上に立つ者であるにもかかわらず、感情に流されやすく愚かな部分もあって、そこが魅力的でもある人物です。
エリザベスのように冷静で、自制心をもって国を治める人間と異なり、彼女はその場の感情に流されている。
その二人の対比を楽しんでいただきたいですし、対照的でありながら、ともに気高い女王たちの物語を全身全霊で演じたいと思っています。
【エリザベス一世/神野三鈴コメント】
中谷さんと一緒に二人芝居を、という話をいただき、しかもそれが『メアリー・ステュアート』。
演劇史に残るような作品を、大好きな女優さんとご一緒できるなんて奇跡のようです。
二人だけで、純粋に作品に取り組む環境を作っていただき、演劇を志した頃の夢が叶いました。
私たちはみんな、なにかの役割を演じて生きている。
その中で常に選択をし続けなければいけないという部分があると思います。
また、その選択に対する覚悟も求められる。
この作品では、その一つひとつにもがき苦しむ人間の姿を描きたいですし、彼女たちが女性ゆえに豊かになれたこと、踏みにじられたことの両方が浮かび上がると思います。
また、エリザベスの人生を演じることで、彼女が抱くものを昇華させてあげられたら、それが、私たちすべての女性の中にあるなにかを昇華させることに繋がったらうれしい。
そして、女性ならではの苦しみや幸福、葛藤を一緒に感じていただければ。
舞台という生身の人間が立つ場で、中谷さんと私が魂でぶつかり合う姿を見届けていただけたら幸せです。
●メアリー・ステュアート(劇書房) 著者:ダーチャ・マライーニ 翻訳:望月紀子 |
●洋書:Mary Stuart (無料) 著者:フリードリッヒ・シラー |