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2014年1月28日
■舞台「海峡の光」中村獅童×片桐仁出演
芥川賞受賞作「海峡の光」を辻仁成自らの脚本・演出で舞台化。
中村獅童、片桐仁出演。SUGIZO音楽。舞台「海峡の光」が4月に上演されます。
「海峡の光」は、 第116回(1996年度下半期)芥川賞を受賞した辻仁成の小説。
刑務所の看守となったかつてのいじめっられ子・斎藤と、受刑者となったいじめっ子・花井の精神世界を描いた作品。
キャストは、花井役を中村獅童、刑務官斎藤役を片桐仁。
小説では斎藤が主人公として描かれていますが、主演の中村獅童が花井役を演じたいと申し出たため、このような配役になったということです。
その他、青木玄徳、曽世海司、佐藤洋介、玉城裕規、俊藤光利が出演。
脚本・演出は辻仁成。
舞台「海峡の光」は、4月11日から29日によみうり大手町ホールで上演。
チケットは全席指定7,800円(税込)で2月15日発売。
●書籍:海峡の光 (新潮文庫)
●「海峡の光」
日程:2014/4/11〜4/29 よみうり大手町ホール(東京)
主催:読売新聞社/日本テレビ
演出・脚本:辻仁成
音楽:SUGIZO
出演:中村獅童/片桐仁/青木玄徳/曽世海司/佐藤洋介/玉城裕規/俊藤光利
チケット:[東京]
あらすじ
昭和から平成へと世の中が移り変わろうとしていた頃、函館刑務所で看守を務めていた斉藤のもとに、花井という一人の受刑者がやってきた。
実は、斉藤は18年前、陰湿ないじめにあっていたのだが、まさにその首謀者が当時優等生と言われていた花井だった。
予想外の再会。しかし、全く気付いたそぶりも見せない花井とその存在に怯える斉藤、2人の見えない心理戦が続き、やがて、花井の行動が刑務所内にさざ波を巻き起こしていく・・・。
過去の糸はどう解かれていくのか、2人に漂う緊張感、過去と現在を行き来する展開、心の内面を抉る不条理な人間ドラマ、大きく黒く横たわる青函海峡のうねりに擬えて、精神世界の暗部を深く鋭く描き出します。
アフタートーク
4月15日(火)19:00公演終了後 登壇者:中村獅童/村川絵梨/玉城裕規/佐藤洋介
4月16日(水)14:00公演終了後 登壇者:片桐仁/青木玄徳/曽世海司/水野愛子
4月17日(木)19:00公演終了後 登壇者:中村獅童/玉城裕規/前内孝文/俊藤光利
4月18日(金)19:00公演終了後 登壇者:片桐仁/村川絵梨/青木玄徳/横山一敏
4月22日(火)19:00公演終了後 登壇者:中村獅童/青木玄徳/曽世海司/勝矢
4月23日(水)14:00公演終了後 登壇者:片桐仁/村川絵梨/玉城裕規/前内孝文
※追記:
3月11日に初稽古が行われました。
まず、キャスト・スタッフが一同に会す、「顔合わせ」が行われた。獅童は紹介されると、「よろしくお願いします」と立ち上がって一言挨拶。
全員の紹介のあとに、最後に辻はコメントを求められると、「一ヶ月の稽古ですが、皆様よろしくお願いします。さっ、早速やりますか!」とコメント。
そして、「顔合わせ」終了後は、演出の辻がキャスト全員と舞台スタッフに向けて、舞台装置模型を見せながら、自身の演出プランを説明。
台本を順に追って、それぞれの役柄についても説明していく。
「今回は、大きなセットを使ったりしないけれども、お客さんの頭が波頭に見えたり、客席がグランドに見えたりするような、光や映像、音を使って最大限劇場を全部使ってやりたい。舞台上はシンプルだが、照明や役者の力で別の空間になる。独房と船上、現実と幻想が一瞬にして切り替わったり、刑務所という限られた、壁に囲まれた世界の中でどれだけ観客の想像を掻き立てることが出来るか。役者の皆のリアクションと台詞、言語の力で観客を引き込んでほしい。芝居力って言うのかな。(笑)」と、役者たちへの期待を言葉にした。
休憩時間の際には衣装や照明、舞台装置についてスタッフと入念に打ち合わせをする姿が目立った。
そして、3年前の本日3月11日に、東日本大震災が起こった14:46には、辻の提案で黙祷するという一場面もあった。
「今日は読み合わせだから、まだ動かなくていい。でも動きたい人は動いて」という辻の言葉で始まった、読み合わせ。
しかし、キャストは次々と自分なりにつくってきた役を体で表現し、初日から気合いと迫力が感じられた。獅童は、多くは語らないものの、その佇まいで、早くも座長としてカンパニー全体を引っ張っていた。
一方片桐は、いつもコメディタッチの役どころが多いものの、今回はシリアスな演技が求められる役。
事前の取材では、「普段とは違った役にとても緊張している」と話していたが、本読み後、辻からは、「テンポがいい」と太鼓判を押された。これから辻の演出でどのように変わっていくのか、乞うご期待。
そして、小説執筆時に辻自身で調査した、刑務所に関する知識も役者たちに伝えていく。
函館刑務所が空港の近く、また競輪場の真隣にあり、飛行機の影や聞こえてくる競輪場の歓声の様子がどのようなものか、また実際の刑務官や受刑者の口調を辻自ら演じて見せたりといった、役者が思わず関心してしまうようなものばかりだ。
本読み後も立ち稽古が続き、終始和やかなムードで初日の稽古を終えた。
※追記:
3月19日、よみうり大手町ホールで囲み取材が行われました。
中村獅童(花井役)コメント
「お二人と初めてという感じがせず、毎日楽しく稽古しています。とにかく辻さんの世界観についていくのに必死です(笑)。
辻さんの原作・脚本・演出ということで、セリフは多いが、一字一句間違えられないしすごいプレッシャーです。
こけら落とし公演ということで、いい劇場だし、精一杯頑張りたいです。
片桐仁(斉藤役)コメント
「毎日が緊張の連続です。辻さんと獅童さんのカリスマ度がすごくて、自分も舞台上で存在感を表せられるか不安ですが、毎日挑戦です。
一笑いもないので、稽古中ちょくちょく笑いを入れて怒られています(笑)。
辻さんの原作・演出ということで、辻さんが全てを担ってる神様みたいな存在。
原作にはない全く新しいパートが半分以上あって、舞台のために相当書き直していました。
自分もセリフが多く大変ですが、役を自分のものにしていきたいと思います。」
辻仁成(脚本・演出)コメント
「"中村獅童で「海峡の光」をやりたい"という話があったのですが、自分は舞台化は無理だろうと言いました。
この作品は30代のときの自分にとって代表作だし、大事な作品だったので。
しかし、獅童さんに会って、腹をくくりました。この男しかいないと。
小説は斉藤が主役ですが、獅童さんが花井をやりたいと言ったので、それを書き直す作業が必要でした。
稽古をしていくうちに二人のセリフも増えて、花井は3万字、斉藤も2万字弱あります(笑)。稽
古をしてみて、獅童さんと片桐さんが思っていた以上・・という言い方は失礼かな(笑)、素晴らしいので、更にもっといいものにしていきたいです。
SUGIZOさんに関しては、面識はありませんでしたが彼のバイオリンをたまたま聴く機会があって、素晴らしいと思い人づてに連絡をとりました。彼も是非に、と言ってくださったので実現しました。今日曲が届いたのですが、すごかったですよ。