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2013年11月28日
■第38回報知映画賞「舟を編む」が作品賞・松田龍平が主演男優賞など3部門受賞
「凶悪」も監督賞、ピエール瀧が助演男優賞など3部門を受賞しています。
報知新聞社が主催、1976年に設立された報知映画賞。
38回目となる今年も、映画賞レースの先陣を切って発表されました。
対象作品は、前年12月1日から11月30日までに首都圏において有料で1週間以上公開、または公開予定の新作。
作品賞の他、松田龍平が主演男優賞、池脇千鶴が助演女優賞を受賞し、最多の3部門を制したのは「舟を編む」。
松田龍平は、先日授賞式が行われた第5回TAMA映画賞に続いての主演男優賞受賞。
また、1983年の第8回報知映画賞では松田優作が「家族ゲーム」で主演男優賞に輝いており、同映画賞史上初の父子受賞となっています。
池脇千鶴は「舟を編む」の他、「凶悪」「潔く柔く きよくやわく」の3作に出演。タイプの違う女性を好演したことが評価されています。
その「凶悪」も、池脇千鶴の助演女優賞の他、白石和彌が監督賞、ピエール瀧が助演男優賞を受賞し、最多の3部門で受賞しています。
主演女優賞は「さよなら渓谷」の真木よう子。
吉田修一の小説を大森立嗣監督が映画化した同作は、モスクワ国際映画祭コンペティション部門で審査員特別賞を受賞しています。
その他、新人賞は「少年H」の吉岡竜輝。
海外作品賞は、メジャーリーグ初の黒人選手として時代を切り開いたジャッキー・ロビンソンを描いたブライアン・ヘルゲランド監督「42~世界を変えた男~」が選ばれています。
なお、最多の9部門でノミネートされていた「許されざる者」から受賞はありませんでした。
▼第38回報知映画賞
作品賞:「舟を編む」
監督賞:白石和彌監督「凶悪」
主演男優賞:松田龍平「舟を編む」
主演女優賞:真木よう子「さよなら渓谷」
助演男優賞:ピエール瀧「凶悪」「くじけないで」
助演女優賞:池脇千鶴「舟を編む」「凶悪」「潔く柔く きよくやわく」
新人賞:吉岡竜輝「少年H」
作品賞・海外部門:「42~世界を変えた男~」ブライアン・ヘルゲランド監督
▼「舟を編む」受賞者コメント
作品賞: 石井裕也監督
作品賞もさることながら、松田龍平さんが主演男優賞と聞いて、喜びと安堵が強かったです。
辞書を作る物語は、確かに地味で映画にしづらいと思うかもしれませんが、一人の男が腹を決めてやり遂げようとするドラマとして見れば、むしろ壮大でアドベンチャー的な世界になると思い、挑みました。
こうやって評価していただくことで救われる気持ちもありますが、これからも作品ごとに大きなプレッシャーとの戦いが続いていくし、一作一作全力でぶち当たって勝負していくしかないと思っています。
主演男優賞: 松田龍平
こんな素敵な賞をいただくことができて、とても嬉しいです。
最近、自分が何をやったかよりも、人とのつながりを考えるようになりました。自分ではどうしようもない力、目に見えない力が働いているような。人や作品といい出会いがあって、思いが繋がっていくことを感じます。ちょうど30年前に父が同じ賞を受賞したというのも、そんな繋がりの一つかもしれませんし、『舟を編む』という作品に出会って、石井監督に出会って、いろんな変化がありました。初めて、あらゆるプレッシャーを真っ向から受け止めてやってみようと思えた作品です。
これからも今に満足せず、挑戦し続けるしかないと思っています。
助演女優賞: 池脇千鶴
今回、賞の知らせを聞いて、「え、何事!?」みたいな感じでした。今年頑張ったご褒美。有難うございます。
『舟を編む』は、何十年もかけて辞書を作るお話が面白いと思いました。私は出演時間的にはそれほど長くはないのですが、そんな私が賞をいただけたというのは嬉しかったです。
これからも見る方に印象付けられる演技ができるように、私らしく頑張っていきたいと思います。